英語を「やらなきゃいけない」という今の日本の空気感

英語って何で学ぶのでしょうか。

「やっぱ英語できなきゃまずいよねー」とか「おれもさすがに英語始めようかな」とか、きっと今の世の中、そう感じるのはすごく普通のこと。多くの人にとって、英語はやらなきゃいけないものなのです。

でも「やらなきゃいけないこと」が楽しかったことなんて、少なくとも僕の人生を振り返ると一度もありませんでした。むしろつまらないことばかり。学校の宿題だって、会社の仕事だって、他の誰かに指示された途端に、それはつまらないものになってしまします。

だから僕は、英語をやらなきゃいけないと思わせるこの空気感に、どことなく違和感を感じています。

僕が英語を学び始めて間もない頃、カンボジアに行く機会がありました。そこではいわゆるストリートチルドレンと呼ばれる子供たちがたくさんいて、観光客の僕らを見ると人懐っこく近づいてきて英語で話しかけてきます。ほとんどは「お金をくれないか」だったり「何かを買ってくれないか」という類のもの。でも何故か一人だけ、僕にずっとたわいもない話してくれる子どもがいました。何を話したかはよく覚えてないのですが、ただ年齢だとか住んでるところとか、そんな話をした気がします。

きっとこれが僕にとって「海外の人と英語で話す」初めての経験で、今まで自分の人生でまったく接点もなかった海外の子どもと会話ができたことに、なんとも言えない感動を覚えたのです。

できることなら僕は、英語ができたらこんな楽しいんだってことを、自分の人生を通して表現できるような人でありたい、そんなことを思ってます。

「英語ができなきゃまずい」というこの雰囲気に乗っかるなら、効果的な勉強法とか、わかりやすい文法の解説とか、そういうのをアピールしても良いんですが、やっぱり英語できたらこんな楽しいよって伝えられる人でありたいのです。

英語業界を見渡せば、そんな僕らの焦りを煽るような言葉がたくさんあります。でもそんな切迫感は抜きにして、人生に小さな感動を加えるために、英語を学ぶということがあっていいのかなと思います。


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