東大文科合格までに買った参考書全レビュー 英語編

 英語編です。英語は個人差が特に大きいと思われるので、人の言うことに惑わされず、冷静に何が足りないか分析し、合った処方を試みてください。よほど評判が悪いのでもなければ選択肢になり得ます。
 英語は特に苦手科目なので、あまり参考にできないと思います。

 例によって、☆がおすすめ、◎○がある程度使ったもの、・はそれ以外です。

英文法編

○総合英語Ultimate

 学校で配られたもの。当初は文法から全くわかっていなかったので、こればっかり読んでいました。印象は薄いです。
 網羅系の文法参考書ならどれでもいいと思います。エバーグリーンあたりが無難かと?かなりどの出版社からも出てるので、気に入ったところので良いと思う。

・Vintage

 有名な網羅系問題集。初期に買ったが、役に立たなかった。解いて覚えるのが合わなかっただけで、合えば良書だと思います。インプットとアウトプットを並行できるのは偉いのですが、繰り返すうちに位置で覚えるようになってしまった。

・大学入試英語頻出問題総演習

 上のの次にやるもの的なもの。一応何周かやったものの、同様に合いませんでした。
 これで初めて見たような事項もあったので、抜けを減らすという点では悪くなかったです。

・英文法ファイナル問題集 難関大学編

 上ののさらに次にやるもの的なもの。やるかなと思いましたが同様に合わず、やってません。

・一億人の英文法

 読み物としては面白いですが、受験参考書としてはいまいち。前置詞などがビジュアルで書いてありましたが、印象は薄いです。

◎番外編 スタディサプリの関正生先生

 以上を買って試行錯誤するも全然進歩がないなか、高3の春頃?に出会いました。このおかげで英文法に目処がつき、読解方面に進めるようになりました。
 が、この先生は業界的にだいぶ評判が悪いようで、新たに学ぶならおすすめしないです。私も今思うといい加減だったなと思う点が多いです。スタディサプリも高くなってるし、今も同じ授業があるのかもわかりません。

◎番外編 河合サブテキスト

 検索性が最悪なことを除けばかなり良いです。索引をつけてくれるだけで神なんですが……。今はついてるのかもです。


単語編

☆☆鉄壁

 これだけやっておけばええ…………。
 中学英語の単語も知らない赤ちゃんの状態から無理やり鉄壁をやり通し、単語が読めず困ることはあんまりなくなりました。
 出る順に並んでる単語集がありがたがられてますが、頭から足先まで同じ濃度で覚えるつもりがあるなら出る順は無意味でしょう。鉄壁は情報量のわりに覚えやすいので、絶対これがいいです。
 そこまでの余裕はありませんでしたが、例文も必要に応じて覚えていけば、文字通り鉄壁でしょう。
 改定前1冊とそのCDを買ったほか、一浪目で新版が出たのでもう1冊買いました。
 ただ、高いです。版元がカドカワなので、年に1回のニコニコカドカワ祭りで買えば半額図書カード還元があり安く買えます。

○DUO2.0

 一浪目で購入。鉄壁での漏れとか、基本単語過ぎて書かれていないものが穴になることがあったので、2種類目として購入。
 ストーリー仕立ての例文を通して覚えていく構造です。ただ、単語を詰め込む都合実用的な例文とは言い難く、暗記例文的な意義は薄いと思います。高2くらいで出会えていれば活用できたなと思う。


解釈・長文編(過去問類除く)

◎基礎英文問題精講

 初期に使用。東大受験を考えるような層には無縁だと思います。何もわからないなか、これを無理やり読み通していくなかで少しずつ読める幅が広がっていきました。間違いなく遠回りです。

○基礎英語長文問題精講

 同上?上と同シリーズの長文問題集ですが、当時としても易しめでした。

・英語長文問題精講

 上の難しいバージョン。使いませんでした。当時としては相当難しかったです。
 東大受験生なら過去問の研究を優先させたほうがいいと思います。

◎英文解釈の技術100

 2つ上とこれが初期の軸になりました。これかポレポレか透視図かみたいなところで、どれか一つやっておくといいような気はします。内容は特に感想がないです。
 クイズ系東大王YouTuberがすすめてました。私が買う方が先でした。

○英文解釈クラシック

 二浪初期に使用。英文解釈の定番書と比べて内容は薄いかなという印象。しばらくしたら消えてそう。
 一方で、音読の重要性を納得させてくれる記述があり、そこを読んでなかったら二浪目の合格はなかったと思う。感謝です。


英作文編

○ドラゴンイングリッシュ

 現役時に使用。確かに例文数のわりには重要事項がコンパクトにまとまってはいます。時間がないならおすすめ。
 暗記することで多少は書けるようになったんですが、結局現役受験では英作文をまるまる捨てたので、無意味でした。重複ぶんも大きいので、時間があるなら下の面白本をやったほうがいいです。

☆竹岡広信の 英作文が面白いほど書ける本

 上のと同著者です。面白本。
 表現を暗記し、使えるようにしておく素材として優秀です。
 一方、語句レベルでは些末にすぎるようなものも紛れているので、必要な情報を取捨選択しつつこなしていく感じで。
 別冊子になっているぶんは難しすぎて手を付けられていませんが、余裕があればやっておくとなおいいと思います。要求熟語レベルは相当高いと思う。

◎よくばり英作文

 上のと同著者です。暗唱例文集的なもの。別のでもいいですが、面白本の後にやるなら同著者のこれがいいと思います。
 自分は面白本を習得しきったつもりでも実際には書けないということが多かったので、暗記量を増やすことで対応しました。結果的に、2Bは確実にそこそこ書けるレベルまで持っていけました。
 一方、東大英作文には不要そうな表現も多いです。ただ、速読の強化になったりもするので、一応覚えた方が良いのかなと。

・東大英作の徹底研究

 二浪目で、2A対策をしようとして購入。あんまり役に立ちませんでした。
 著者が元教え子を呼んで解答を書かせて添削したものが載ってますが、そもそも比較的よくできる方の教え子っぽくて、大学生になって年月も経っているようなので、英作文を苦手とする受験生がどこまで参考にできるかは疑問。
 記述も著者の独りよがりを感じます。合えば、良書。


リスニング編

・リスニングの素

 初期に購入。値段の割に内容が多く、物量で慣れを促進するには良いと思います。聞いてディクテーションしたり、オーバーラッピングしたりしていましたが、そもそも文が読めない時期だったため無意味で、空回り。
 個人的には、リスニング対策を考える前に、英文読解を鍛え、音読を通して感覚を作っていくステップが要ると感じています。
 現在は改訂版が出ている様子。

○キムタツリスニングBasic

○キムタツリスニング

 初期に購入。良書ではあると思いますが、やはり最近の形式を反映しているとは言えず(改訂で5択になりましたが、文章は据え置きっぽいので)、慣れ以上の意味を持たせると危険かなと。
 学校の授業や音読である程度耳が慣れていれば、Basicは飛ばしてしまっていいように思います。また、Superに手を付けるよりは東大模試の過去問を集めるほうが良いかなと。
 個人的なことを言えば、やはり読解力がない時点でやっても効果は薄かったです。

◎赤本

 やはり買うべきです。4択のものを慣れに使い、5択のものは多少残しておく感じが良いと思います。
 5択になってからのものは少ないので、模試の過去問集なども集めてなんとか演習量を確保したいところ。
 本番の音声は妙な訛りがあったり滑舌が悪かったりして聞きづらいとよく言われるので、青本も買って両方聞いておくのも良さそうです。

○番外編 東大オープン

 東大オープンのリスニングCDには、夏はその年の、秋はひとつ前の年の本試験リスニング音源が一緒に入ってます。受けましょ。


過去問編

☆☆赤本

 必須です。2021年版から著者が竹岡広信先生になったほか、問題編が取り外せる冊子式になったので、断然使いやすくなりました。そのため前後で計2冊持ってます。
 新版はレイアウトが見やすくなったほか、竹岡先生が生徒に解かせた際の正答率なども載っており、自己分析しやすいです。
 読解部門においては明らかに青本より良い一方、英作文部門に関してはちょっとレベルが高く、青本の方が良いかなと感じます。青本は英作文に関してはかなり良いです。英作文の解答例は大いに越したことはないので、両方買うといいのではないでしょうか……。

・東大英語総講義

 基礎がなってない時期に買ったからでもあるでしょうが、あまり良さがわかりませんでした。
 各大問にフォーカスした作りになってますが、広く薄くという印象。これだけでいいという人はよほど出来が良い人だけでしょう。
 内容が古く、とてもじゃないけど新しく勧められるものではないと思いますが、同期の東大生でもべた褒めしてる人がいるので、合えば良書なのだと思います。

方針について

 英作文←英文法・単語→読解・音読→リスニング
 かなと思います。途中どこかすっ飛ばしてやろうとしても空回りするんだなと。
 特に音読は効果てきめんでした。英文解釈クラシックには各長文30回とか書いてあった気がしますが、そこまでは読まないにせよ、読みながらスラスラと構造と内容が入ってくるくらいまで読み込んでおくと良いんだなと思います。正しく音読できていればですが、リスニング対策にもなり、最強です。
 個人的には、英文法と単語から直に過去問に行ってしまっても差し支えないのかなと思います。音読の素材として過去問以上のものはないです。

 リスニングは2022年でやや形式が変わったので今後は不透明ですが、2021年までは一定の形式をキープしていました。その辺の意識があるだけで安心感が違うなとは思います。


おわりに

 英語は個人差が大きいように思われるので、状態に合った参考書を選ぶのが肝要です(?)
 英語を苦手科目とする人間の言うことですから、変に真に受けないでください。

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