見出し画像

ブラインドサッカーから学んだこと(テレワークについて)

東京オリンピックで初めて試合を観戦したブランドサッカー。見れば見るほど、視界ゼロの中でパスを繋いでシュートまで決める謎が深まる。どうしてあそこまで高度な連係ができるのか。

選手たちが頼りにするのは「音」。
転がると音が鳴るボール、ディフェンスのときの「ボイ」の声、ゴール裏から声を出すガイド。そして、選手自身が声を出して自分の存在を知らせる。いろんな音を合成して頭の中で空間を作り出し、位置関係を把握する。これはつまり、音が無いと、人や物の存在が消えることを意味する。幸い私には視力があるため、これらが正しい表現でないかもしれないが、たまたまテレワークが本格的に導入されて悩んでいた時期に「視界を失った」という一点に共感を覚えた。

テレワークは時間を有効に使えたりとメリットはたくさんあるのだが、仕事をする同じチームのメンバーの様子が全く分からなくなってしまったことで、職場で当たり前に見えていた光景が全く消え去ってしまった。不安が増え、一体感も薄れ、このチームに所属する理由が見つからない、と無情な現実を突きつけられたように思えた。

自分から情報を発信しないと自分は存在しない」ことは、とても痛烈に自分の思考に突き刺さった。いかに、リアルな職場で努力せずとも対面で情報交換ができていたことがありがたかったのか、そして、いかに自分から積極的に情報発信をしていなかったことも。

情報が少なくて不安だとか無理だと嘆くより、まずは自分から情報発信をして、自分の存在に気づいてもらい、皆からも日常的にコミュニケーションを発信しやすい職場文化を築いていきたい。
これからも新しい時代、働き方に柔軟に自分から変わっていこうと思う。そんなことをブランドサッカーから学んだような気がした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?