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VRペイントツールQuillで制作された、黎明期のVRアニメーション"Dear Angelica"

今日は2017年に公開されたVRアニメーション"Dear Angelica"についてご紹介させて頂きます。

この作品は2014年から2017年の間だけ、Oculusの一部門として存在したVRアニメーション"Oculus Story Studio"が手掛けた作品です。2017年のサンダンス映画祭でプレミア上映され、フェイスブック社のVRペイントツールQuillを使って制作された作品として話題を呼びました。

私は2018年に、映画祭のショートショート フィルムフェスティバル & アジアでVR部門の運営を行っていた時にこの作品に出会い、それまで全くみたことのなかった新しい表現に触れて、とても感動した記憶があります。

最近ちょうどOculus Quest向けのアプリが無料公開されており、今回改めて体験してみました。

作品の概要

"Dear Angelica"は愛する人との記憶を魔法のように、そして夢の中にいるかのように旅する作品です。

Angelicaの娘は、かつて女優だった母が出演する古い映画を観ながら、幼い頃に失った母のことに思いを馳せます。そしてそのイメージのひとつひとつが視聴者を取り囲み、流れるように展開していきます。

この作品はVRペイントツールQuillを使って、VR空間の中で手書きで描かれています。女優のジーナ・デイヴィスとメイ・ホイットマンが声の出演をしています。

感想

今回3年振りにこの作品を見た感想としては、いい意味で当時見たときほどの「新しい表現に感動する」という感覚は無かったです。なぜならその後の3年間で、Quill等を使った斬新なVRアニメーション作品が沢山出てきており、"Dear Angelica"だけの特別な表現では無くなっているからだと思います。

ただ技術的な目新しさはなくても、今見てもビジュアルの美しさはピカイチで素晴らしいと感じました。

またライブペインティングを見ている感覚と、絵本を読んでもらっている感覚を足して2で割ったような形で、目の前で絵が生成されて物語が展開していくのがとても心地よかったです。


以上、VRアニメーション"Dear Angelica"についてご紹介させて頂きました!おそらくこの作品はVR映画の黎明期の代表作の一つとして、今後も見続けられるように思います。機会があればぜひご覧いただけると幸いです!


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