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オススメVR映画「The Line(A linha)」

概要

5/28にOculus Questで配信開始したVR映画、「The Line(A linha)」についてご紹介させて頂きます。The Lineは2019年のベネチア国際映画祭で"Best VR Immersive Experience"を受賞しており、個人的にはこれまで見てきたVR映画の中で3本の指に入る素晴らしい作品です。Oculus Storeにて490円で購入できます。

制作会社はブラジル・サンパウロに本拠地を構えるARVOREという会社で、VRゲーム開発、Haptics(触覚デバイス)開発、そしてVR映画の開発を行っています。

ARVOREは既に$5.8Mほど資金調達もしており、ヨーロッパやアメリカ以外のVR映画の作り手として最も勢いのある会社の一つだと思います。

あらすじ

※以下、公式サイトより訳出したものです。

絶え間ない繰り返しの中で毎日を送っていると感じたことはありますか?

この物語の舞台設定は、1940年代のブラジル・サンパウロの「縮尺模型」です。"The Line"は愛と変化への恐れをテーマにした、15〜20分のインタラクティブな物語。あなたは魔法にかけられた2人のミニチュアの人形、「ペドロ」と「ローザ」を解き放つ役割を担っています。

扉のノブを引いたり、縮尺模型の下を腹這いになって進むことで、パーフェクトな相性であるにも関わらず、愛を貫けずに足踏みしている2人の物語を前に進めることができます。

"The Line"は VRを初めて体験するユーザーにぴったりの作品です。ロドリゴ・サントロ(Rodrigo Santoro)によるナレーションと、Ricardo Laganaro監督の手によって制作され、第76回のベネチア国際映画祭で“Best VR Immersive Experience”を受賞しました。

Oculus Quest向けの追加モード:
-ハンドトラッキング: ユーザー自身の手を用いて自然なインタラクションをすることができます。(コントローラー不要)
-ルームスケールと着席モード:模型の周囲を自由に歩き回ることができる「ルームスケール」と、限られたスペースの中で物語を体験できる「着席モード」の2種類から選択できます。
- ナレーションと字幕は、英語もしくはポルトガル語から選択できます。

感想

この作品を見て、まず体験設計の素晴らしさを強く感じました。物語をミニチュアスケールで展開することで、360度をぐるぐると見回すストレスがなく、物語の本筋に集中することができます。そしておもちゃで遊ぶような感覚で、絵本をめくったり、ドアを開いたり、ボタンを押すといったシンプルなインタラクションによって、自らの手で物語を進めることができます。(このことがベネチア国際映画祭で"Best VR Immersive Experience"に選ばれた理由の一つだと思います)

また視聴者を飽きさせないダイナミックなシーン展開も魅力です。最初はミニチュアの模型を眺める形で物語が進んでいくのですが、シーンによっては地下に潜ってミニチュアドールの主人公を覗き込むように眺められたり、また時には実寸大の主人公と対峙するシーンもあります。

そして何より、The Lineはストーリーが秀逸だと思います。自分自身の人生に置き換えても、日々の生活が単調な作業の繰り返しになり、無自覚のうちに「これはしてはいけないだろう」という手枷足枷を自分自身にはめてしまうことがあります。ネタバレになってしまうので詳細は伏せますが、The Lineはそんな自分に一歩踏み出すことの大切さを教えてくれるような作品です。

以上、The Lineについてご紹介をさせて頂きました!

この作品はVR映画をまだあまり見たことのない方にも、ぜひ一度見て頂きたい作品です。きっとVR映画に興味を持つきっかけになるのではないかと思います!

*Twitterもやっていますので、宜しければぜひフォローしてください!
https://twitter.com/Kanamonomono


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