世界史を大きく動かした植物

世界史を大きく動かした植物 稲垣栄洋

 学生時代に植物について学んでいた端くれなので人との関わりを含め興味を持った。サピエンス全史でも触れられていたことをより植物にフォーカスして書かれていた。その意味では、単なる植物の本ではなく、タイトルにある通り、世界史の本でもある。

 人類は生きていく上で植物との関わりを断つことはできない。食料としてはもちろん、その他にも多くの利用価値が植物にはあり、生態系の中で人類も生きてきたことを改めて感じた。地球上でここまで繁栄を遂げた人類の傍で人類と共に繁栄をした種が少なからずある。生態系としてそこに意思はなく、全て結果として語られるのだからおもしろい。よく言われる表現だが、種の繁栄の観点からみれば、植物たち(家畜動物たちも)は人類に利用されたのではなく、利用しているともとれる。

 紅茶で戦争が起きない現代でよかった。コメ、コムギはありえるから怖い。

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