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今でも色褪せない、かわいいカメラ「PENTAX Q」

僕の10年のカメラ歴の中で、最も僕と共に過ごしてきたのは、ニコンでもソニーでもキヤノンでもなく、PENTAX Qです。

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購入は2013年12月。僕にとってファーストカメラだったオリンパスE-410を売却してまでほしかったのは、この年に2期が放映されたアニメ「たまゆら」の影響です。この作品で登場した三谷かなえ先輩の愛機が、ホワイトのPENTAX Qだったのです。

当時はQ7が出てちょっとした人気があったのと「たまゆら」の影響もあったのか、初代Qの中古相場もまだ安いとは言えませんでしたが、運良く通販(マップカメラだったかな?)で3万円以下でホワイトカラーのダブルレンズキットを入手できました。
すでにNEX-F3をメインと据えていたため、あくまでコレクション用のサブの位置づけでした。

小さいながらもマグネシウムの高級感あふれる外装や使い勝手の良さは当時感心したものです。

画質は確かにコンデジに毛が生えた程度のクオリティだったのですが、デジタルフィルターの後付けができたため、デジタルフィルターを楽しむ一台となりました。

その後、その機動性ゆえに旅行に持ち出す頻度も多く、「たまゆら」の聖地である竹原へも持っていくことが叶いました。

あまりにも面白かったので、最新モデルQ-S1をオーダーカラーで注文し、初代Qの中古をもう1台買うほどでしたが、メインをソニーからニコンに変えてからは使用頻度は減ってゆきました。

気がついたら、メインのニコンは2回の買い替えでフルサイズミラーレス(Z 6)に進化していました。ニコンの買い替えのときに大幅な機材整理を断行したにもかかわらず、最初に買ったPENTAX Qと01単焦点だけは、2度も売却の渦から逃れ、ずっと元箱の中で眠っていたのです。

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そんなPENTAX Qを3年ぶりに取り出してみました。バッテリー端子をピカールで磨いてスイッチオン。充電するたびに時計がリセットされてしまうのがPENTAXらしいです(笑)

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それにしても、なんとも独特な色合いです。今の高性能ミラーレスに慣れた眼からは、フィルムカメラで撮ってるような、そんなノスタルジックな感じを感じさせてくれます

描写性能では、今どきのスマホはおろか、当時ですら"コンデジ画質"と言わざるを得ないデキでした。シャープネスを含めた解像力は、(デジタルズームしない前提なら)HUAWEI P20のほうが圧倒的に上でしょう。

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でも、一眼ならではの程度のいいボケ感や立体感、そして少し渋めの色が今となっては強い魅力に感じます。本格的な撮影をこのミニマムボディで堪能することはスマホではできない芸当。ダイヤルをクリクリする物理的な楽しさもQシリーズの魅力だと思います。

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Qのために購入したCマウントレンズを付けてみると、周辺減光や盛大なフリンジが出ますが、それはそれで味なのです。

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Wi-Fiが搭載されていないのが惜しいですが、今どきのAndroid機ならType-C経由でカードリーダーですぐ転送できちゃうので、PENTAX Qの味をすぐインスタなどで楽しめるいい時代になったと思います。

Qの登場から10年。ボディ4モデル・レンズ8モデルまで拡がったQシステムが10年もせずに終息してしまったのが非常に惜しく感じます。ミラーレスが主権を握る今、PENTAXはほぼKマウント一眼レフのみでK-1のペンタ部のごとく尖った戦略をしていますが、もし今のPENTAXがミラーレスを作ったらどんなものが仕上がるのか、ちょっと気になりはします。
スマホ用の高性能なセンサーとPENTAXの処理エンジンを積んで、Qシステムの再来が来ないものか。また面白いミニマムカメラをリコーイメージングが作ってくれることを期待しています。

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