見出し画像

"隠れマクロレンズ" Tokina AT-X 50-250mm F4-5.6が地味に手放せない理由

どうも、みずにゃんです。
ブログ本館のほうでマクロレンズについていくつか書いているところです。本命マクロレンズの話は本館を見ていただくとして、ここではマクロレンズになりきれなかった"隠れマクロレンズ"をお見せしたいと思います。

トキナーの「AT-X 50-250mm F4-5.6」という一見するとよくある地味なスペックのMF望遠ズームレンズ。
AT-Xシリーズの第1弾としてラインナップに加えられたレンズです。

マウントアダプターを介してα7に装着した姿(レンズはFマウント用です)

このレンズは2年くらい前にハードオフの青いジャンク籠から1100円で拾い出したものです。無限遠出ないし、なんとなく買って飽きたら捨てよう、というノリで買っただけだったんですが、いい意味で誤算でした。

見た目は80年代のMFレンズといった感じで、特筆するものはない。
ちなみにこのレンズはFマウント用だ。

このレンズ、通常の最短撮影距離は1.8mなのですが、広角端の50mmでマクロモードが使えます。ズームレンズで広角端ないし望遠端でマクロモードを備えたものは多彩にありますが、このAT-X50-250mmのマクロモードは一味違います。

最短撮影距離のところからマクロモードにギアを変えられる

マクロモード時の最短撮影距離は0.243m(24.3cm)で、最大撮影倍率が1:1.4(約0.7倍)と本格的なスペック。被写体と触れそうなくらいまで寄ってもピントが合います。

この50-250mmは直進ズームを採用していて、マクロモード時のピント合わせはズームと同じ感覚で伸ばしたり引っ込めたりするだけで調整ができます。個人的にはピントリングをくりくりするよりも使いやすいと感じます。
マクロモードに切り替えるには50mm域で最短撮影距離まで回して、さらに押し込んで回す操作性なので、勝手にマクロモードと通常モードが行き来する心配もありません。

とはいえスペックがどんだけ良くても写りが悪かったら元も子もないのでは?
たしかに、AT-X50-250mmは普通の望遠ズームレンズとしては満足いく写りでは全くありません。日本国内でひどく影が薄いのも、ズームレンズとしてのポテンシャルの低さが大きいからでしょうか。

ですが、マクロモードに切り替えた途端、覚醒します。毛先一本一本までシャープに解像しますし、ボケ味もズームレンズとは思えない美しさがあります。芯の硬さと周囲の柔らかさがバランスよく共存する世界線なのです。

綿毛を一本一本しっかり解像しているし、ボケも素直で立体感がある(Nikon Z6)
コントラストはカメラボディに依存しやすい。
ソニーのカメラだとより柔らかさを引き出せる(初代α7)

F値が暗いのが悩みの種といえば種かもしれませんが、ミラーレスならそんなこと気になりません。

暗さのデメリットは、手ぶれ補正付きミラーレスの高感度でカバー(Nikon Z6)
解像力はピカイチなので、猫を撮るのが面白くなります(Nikon Z6)

普通のマクロレンズの作例と並べてもほぼほぼ遜色ない出来栄えを提供してくれているように思えます。

マイクロフォーサーズならもっと大きく写せます(PEN E-PL8)

この接写性能の高さが魅力で、現在まで使い続けている一本です。
(ネタバレをしておくと)AF-Sマイクロニッコールを2本導入してさすがに出番は減ってきていますが、売っても二束三文だし、このAT-X50-250mmでないと出せない色もあるので、今後も"50mmマクロレンズ"として使っていきます。


最新記事は「あそぶログ!」本館でも更新中!


この記事が参加している募集

カメラのたのしみ方

貴方のサポートがnoteとブログを動かす原動力になるかも!?