Z世代に伝えたい、優しい世界の作り方(1章)⑥
災害後に多くの人は、電気やガスや水道がある便利な世界に戻ることを考えていた。しかし世界中で災害が起きたので、復旧は難しいだろう。それならば、昔の生活に戻ればいいじゃないかと思ったんだ。
「ご飯ができたぞ、今日は魚の塩焼きと野草スープだ」
「待ってました、シェフがいてくれて助かったよ、僕はカップラーメンしか作ったことないからな」
「あきら、それは料理って言わないぞ」
この生活になって数年が経つが、最初のうちはキャンプが楽しくても、すぐに飽きるだろうと思っていた。しかしこの生活に慣れてみると、ライフラインがない不便さよりも、お金のために働かなくていい自由さのほうが楽しい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?