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品種改良という、人間の幸せを生み出した技術。

※画像は日本で大人気のぶどうの品種「シャインマスカット」と「ルビーロマン」。
海外に運ばれ、劣悪に栽培されたのが安価でさばかれているようですね。
おいしいものをつくろうとしている供給側、そしてそれをおいしく食べるため、日々頑張る我ら国民。この幸せなスパイラルを守っていきたいものです。

これはダメなスパイラル

最近、ダイエットに失敗しつつある私です。理由は、かなりの生活制限。辛い。で結局、最大で15キロ痩せましたが、どうも「だから何?」感が残り。コミュ障なんで、人と話さないんですよねー。だから必死にダイエットして痩せても、何も言われないから、基本路線「本当に生きるのに幸せは何か」で、好きなときに美味いものを食べる流れに戻りつつあります。だから再び、絶好調デブ復活中です。

けど、唯一ダイエットでためになったこと。
魚や野菜の美味さに気づいたことですね。

脂を避けるため、肉は基本食べない。
大好きな炭水化物、米やパンや麺も避けてきた。
野菜やキノコ、そして魚。野菜も嫌いな方じゃない。
僕は旅行が好きなので、地元スーパーの野菜を買ったりする。まあ野菜なんて基本どこでも同じ味だが、たまに珍しいものも手に入るとうれしい。埼玉の山東菜とか、白菜が結球しない、菜っぱの状態の柔らかい白菜。

山東菜

甘いミニトマト。アイコトマトとか滅茶うまい。じゃがいもとか好き。きたあかりとかインカのめざめとかすごい。かぼちゃも栗かぼちゃ甘~。今、埼玉のバターナッツかぼちゃに興味引かれます。
ナスも油を使うのはダイエットに良くないが、単純な焼きナスとかしみじみうまい。行者ニンニク、また食べたいな。

バターナッツかぼちゃ

よく昔の野菜は美味しかったとか何とか、て話を聞きますが、今の方が野菜はいろんな品種もあり、コールドチェーンで鮮度も良いため、明らかに美味しいのではないのでしょうか。

と思い、調べたら、野菜の原種が面白く、時代毎の野菜のイメージも見えてきたので、ここでメモしておきます。

原始日本の野菜

ダイコン(諸説あり)、ツルナ、アサツキ(小ネギ)、ウド、セリ、ニラ、ミツバ、ミョウガ、ラッキョウ、フキ、ジュンサイ、ジネンジョ(ヤマイモ)、ワサビ、などが日本原産のものと言われる。
ほか、縄文時代の福井県鳥浜貝塚からゴボウ、カブ、アブラナ、リョクトウ(緑豆・青小豆・モヤシの種)、エゴマ、シソなどの種子が出土され農耕が行われていたようだ。
弥生時代には、サトイモ、ゴマ、ニンニク、トウガンなどが輸入されたようで、古墳時代(大和朝廷の日本統一ごろ)にはナス、キュウリ、ネギ、万葉集にはジュンサイ、ヒシ、セリ、瓜(マクワウリで一昔前の日本のメロン)の記述、古事記日本書紀にはカブやニラの記述も見られる。

いわゆる西洋メロン(マスクメロンとか)が広まる前の、日本のメロン。安価で素朴な味が良く、普通に農家のおやつ(昔は果物のような水菓子がお菓子だった)、岐阜の真桑村が名産地で名づけられ、万葉集にも記録がある名品。
織田信長も好物で朝廷に献上、江戸時代でも新宿の鳴子ウリが江戸野菜に。

しかし、ナズナやミズアオイなど、現在は雑草に戻ったものもある。ナズナは春の七草のひとつ。

江戸時代頃に広がる野菜と品種改良

江戸時代前には南蛮貿易でヨーロッパの国々から世界中の野菜が持ち込まれた。
とくにこの頃、「コロンブス交換」により、アメリカ新大陸から持ち出された新種の野菜が世界に広まる。
日本にも、サツマイモ、トウモロコシ、ジャガイモ、カボチャ、スイカ、トウガラシとコショウ。コショウは徳川吉宗も米飯にかけて食べていた(幸手の郷土資料館にて、吉宗の日光参拝の時の弁当にて、砂糖とコショウをかけていた)。
サツマイモは青木昆陽が飢饉のときの非常食として広める。カボチャは江戸時代の作家・井原西鶴が、女性が好むものとして「芝居、浄瑠璃、いも、たこ、南瓜(なんきん=カボチャ)」という文句を残す。

また、江戸野菜として、小松川から「コマツナ」が作られる。
駒込茄子、馬込半白胡瓜、滝野川人参、滝野川牛蒡、鳴子瓜、練馬大根、亀戸大根、三河島菜、など。

品種改良も進み、上記の滝野川ゴボウにニンジンは、やたら細長い。
三河島菜やべか菜は、山東菜のように結球してない白菜。馬込半白胡瓜は、白い胡瓜。どれもおいしそう。

北区の飛鳥山博物館より。滝野川ごぼうとにんじん。
江戸野菜と、それらをあつかう「やっちゃ場」(市場)についての画像や記録は、以下の拙記事「街道の町・埼玉」にて。

京都野菜の、水菜や賀茂茄子、すぐき菜、えびいも。万願寺とうがらしは焼きびたしとか美味しいし、辛くない甘いものも良い。

埼玉も、普通にスーパーに青なす、のらぼう菜、山東菜、バターナッツカボチャが売っている。
地元民の僕としては、「しゃくし菜漬け」という乳酸発酵の風味あふれる漬け物を全面推ししたい。油炒めも良いよ。

明治になり、西洋野菜で野菜も文明開化。
タマネギ、トマト、そしてハクサイやキャベツなどアブラナ系は意外に歴史は浅い。

原種が今とは大きく違うもの

ニンジン。
江戸時代初期に日本に伝わるが、原種は高麗ニンジンぽい。
木の根だね。
江戸時代の日本のニンジンは、アジア種で赤く細長い。ヨーロッパ種は小さく丸く、日本も明治時代に横浜からの種でつくられた砂村三寸ニンジンや馬込三寸ニンジンなど。
ちなみに、太平洋戦争中、直江津の捕虜収容所で、食糧難のときにオーストラリア軍の捕虜に日本人がゴボウを食べさせたが、敗戦後の東京裁判でこの日本人は「捕虜に木の根を食べさせた、虐待の罪」で処刑されました。
砂村三寸。滝野川人参の細長いのとちがいますね。
一万年前のトウモロコシの原種。食べた人の感想記事読んだが、そのままだと堅すぎる、煮込むと食べられるが、シイの実やヒマワリの種のような微妙なデンプン質の塊。
ポップコーンにしたらうまかった、と。
バナナ。大きな種が堅いようだ。芭蕉といい、食用でなく観賞用、リュウキュウバショウは葉や茎の繊維で芭蕉布が作られ、琉球から薩摩藩にも渡った。
スイカ。500年くらい前は、可食部は少なかったようだ。
江戸時代のスイカは今と同じよう。
まあスイカの白い部分も漬け物にすると美味しいですよね。

正直、野菜はありきたりなものばかり。って思っていましたが、おいしい野菜が身近に当たり前にあることは、近年の農家や流通の努力の成果かもしれません。

その中で、ちょっと珍しい野菜や、おいしそうな野菜、気分にあった野菜があると幸せな食事を楽しめますね。

みなさんは、今日はどんな野菜を食べますか?
地元の野菜をゲットしたり、地元の名物野菜料理を買ったり楽しんだり。
僕は今、きたあかりにインカのめざめなど、いろんなジャガイモを買って、ポトフやシチューを楽しみたい贅沢をしてみたいと思ってます!
はあ。デブるなぁ。


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