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鎌倉の寺社へ、旅日記。

こんにちは。人生の浮浪者です。ふわふわっと、気持ちも姿勢も環境も定まらない、最後は掃き溜めのゴミになりそうな人間です。

休みになると、ささいな暇つぶしと運動をかねて、ウォーキングに行きます。歴史が好きなもので、特にその町の歴史を感じるとちょっとした幸福感を得ることができます。変態ですね!
それとあわせて、御朱印集め。本来の目的とちがうということで怒られそうですが、寺社参拝でちょっとでも人生とまわりの環境が良くなりますようにと。神様に「ついでとは不届きな!」と怒られそうですが、江戸時代の伊勢参りも旅行の口実ですよね…??

あと、最近、丸々太ったデブを解消しようとダイエットに本気で取り組むため。がんばってます!そういうつもりっス!!
前置き長かったのですが、以上のため休日はフラッとどこかに旅立つのが好きなのです。
さて今回は、「困ったときの鎌倉」へ旅立ちました。目的は「佐助稲荷神社」の狐印の御朱印と、常楽寺にて埋葬されていると言われる、大姫(源頼朝と北条政子の子)と、フィアンセであった源義高(源義仲の子)に出会うため。

短く言うと、こんな悲恋…(;-;)
源平の戦いで平氏打倒の兵を挙げた頼朝と義仲。二人はいとこ同士だが、協力を深めるために娘と息子の婚姻を決めた。しかし武士の習慣では、これは人質を送るのと同じ。めでたいというわけでもない。
義仲は京都を制圧し平氏を京都から追い出すが、兵の統率に問題があった。兵士に市民への乱暴狼藉を禁止させないといけないが、基本、食糧など必要なものは現地調達のため、どうしても略奪が起きてしまう。乱暴な男たちが武力で京都を制圧しましたから。
なので、後白河帝は源頼朝に義仲追討の命令を出す。
頼朝は弟の義経を使い義仲を討たせる。当然、人質の義高も処分しようとする。ちなみに、頼朝は不安な人は謀殺をどんどんやるタイプです。あとで必ず親の仇になりますからね。
大姫の計らいで義高は逃げますが、討たれる。大姫は初恋の人が父に討たれたわけです。義高は11歳、大姫は7歳。大姫は幼きトラウマでこのときから精神が病み、政子と頼朝は何度も大姫に気を使い、墓参りに寺社巡り、縁談も進めますが、大姫は義高への思いから拒絶。20歳で義高のもとにむかいます。

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(北崎拓先生の「ますらお 大姫哀想歌」が作品としてオススメです!)

僕は、昼に富士そばの「オクラとろろそば+ほうれんそうのおひたし+生卵のトッピング」という大好物を食べる。見事なダイエット食だと自画自賛。ダイエット中の主食の蕎麦は僕の大好物で無限に食べられる。しかも生卵入ると最強。ダイエットにはひたすらたんぱく質、食物繊維、ほうれんそうとオクラも最強食材!
コミックを買う。「かぐや様は告らせたい」の22巻。これも僕の中の傑作の1つだ。ゆっくり読書を楽しみながら、湘南新宿線に乗る。

さて、最初はどうするか。基本、行き当たりばったりなのだが、最低限の行動計画は立てる。もうすでに14時を回る、最悪なのは御朱印ももらえないとなると旅の目的が破綻する。
まずは大船で降りて常楽寺を目指すか、まずは鎌倉(北鎌倉?)から佐助稲荷を目指すか。いやいや、大船からモノレールに乗って江ノ島まで行き、海岸をプラプラ歩くのもいいなぁ、どういうプランで行くかな。

悩みながら、「かぐ告」楽しみながら、あっという間に大船。やっぱ先に佐助稲荷を目指すため、横須賀線に乗り換え鎌倉に向かう。御朱印をまず確実にもらい、そして遅くなっても常楽寺に行けばいい。常楽寺の御朱印ももらいたいのだが、佐助稲荷様の御朱印は前々から気になっていた。
あと、佐助稲荷様は頼朝公が挙兵を決めるきっかけとして神のお告げの夢を見たとかで、何かのご利益がありそうな。最悪、常楽寺には行けないかも、大船駅から数十分歩くらしいし、なかなか見つかりにくいらしいし、傘も持ってきてないから、天気や時間によっては断念もある。

さて、ここからですよ。僕の遭難が始まるのは。

北鎌倉から鎌倉へ横断し、鎌倉から大船へ戻るプランを算出し、さあいざ鎌倉、佐助稲荷様!と北鎌倉の裏道から歩き始めます。

古風な建物、だんだんと閑静な住宅地に、あの名作「海街ダイアリー」の主人公の近所もこのあたりかな?

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…だんだん坂が出てきたな、いやいや、これ軽く登山?と思いながら徒歩20分、息を切らしながらスマホのナビも使いつつ、葛原岡神社へ。
日野俊基を祀り、墓も近くにある。鎌倉幕府滅亡のきっかけになった正中の変で活躍し、幕府に討たれたらしいが、何をもって縁結びの神なのだろう。きっと何かが転じて?にちがいない。勉強不足だが御朱印をいただく。ぼっちの僕は何かの縁がほしいもの。

そして、佐助稲荷を目指す。おお、化粧坂!聞いたことある。たしか、1333年の新田義貞の鎌倉攻撃に使われた切り通しの1つだな!

ナビにしたがい、だんだんと目的地近くへ。あと3分!

おや? ここ、本当にそう?

どう見ても目的地近く。あと1分。しかし周辺に神社らしきものはなし。
あわてて、佐助稲荷神社のレビューなどで手がかりを探る。
「閑静な住宅街を抜けて」とある。

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いや、閑静にもほどがある! ていうか、「山」やがな!!!
まわりは木々しか見えぬ、地面は昨日の雨で土がぬかるみ、木々が根をはり、ワシ、登山靴でなくただのスニーカーですべる!!
ナビの目的地周辺、もし踏み外せば小道の傍は断崖絶壁、滑落するぞ!?
しばらくまわりをウロウロてか、けっこうな上りと下り、「あと1分て、この坂を下るのに慎重になるから5分はかかるがな!!」と、ナビふざけんなモード。しかも、充電切れの恐れもある。常楽寺などで写真もたくさんとりたい。遭難しそうだから思い切りナビに頼る。ひょっとして、佐助稲荷は山の上にある秘境の神社なのかも。

確信した。この道を進めば、きっと佐助稲荷に着くのだ。
そう。「崖の下に落ちろということかーーーーーー!!!!!!」

ナビはあくまで実情ではなく、人工衛星からの最短距離情報だ。

僕はナビの最短距離ルートを無視し、ナビにある正確な道路情報から人が通りやすいルートを考え、人通りを目指しながら進むことにした。

もはや時間は16時。普通は御朱印はもう終わり。しかし、確か17時か16時半までやっていたような。一縷の望みと、もう参拝だけで良いや(頼朝公のご利益)という諦めから、けっこう長く迂回して佐助稲荷に到着だ。
時刻は16時20分。北鎌倉駅から徒歩20分のはずが、1時間20分かかった。
佐助稲荷もけっこうな階段を上る。若い女性2人が「階段がきつい…」「みて、狐(置物)が!!」と語る中、「ねぇ」と道をおそるおそる譲ってくれた。
息を切らして汗にまみれた怪しいデブが通ります!!
徒歩は登山のようにテンポ良く、作業のように写真をパシャパシャとりまくり、ずっと歩いたと思ったら、美しく数多並ぶ赤い鳥居の階段道、眺め見て鳥居の根元に置かれた小さい狐(置物)もパシャリ。

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頂上にて御朱印、いただけました! 看板にて神社の起源を読み思い浮かべました! しかし、荒い呼吸がさらにマスクで苦しめられ、社務所の端の隅のほうで、マスクを取りゼーハ-ゼーハー深呼吸している姿に、御朱印を書いている神社の方(地元の人だかと談笑中)、怪しんで僕を見ています。
御朱印いただいた後、「ようこそお参りくださいました」といただいた声に(大丈夫か?)の意味もいただけました。

周辺の社も階段を上り見て、そそくさと戻るころ、例の女性2人が到着。10分くらいかな。

さて、鎌倉駅へ向かう。徒歩、20~30分くらいか。
もう遭難はいやだ。しかし、実はまた「第2の遭難」がはじまるのだ。

電車で大船へ。大船からバスで、常楽寺下まで行けるらしい。たしか、大船駅東口から「鎌倉駅」行きのバスだと。
どれくらい待つのかな。バスの本数はちゃんとあるのか。いや、ラッキーなことにすぐ来るのかも。
で、いくつか乗り場があるロータリーから「鎌倉駅」バスがあるのを探す。3番と4番? どこだ? 
そのあたり目指したところで、「鎌倉駅」行きとあるバスが到着!
これか?本当にこれか? 一応、乗ってみる。方向は同じだし、ちがっていても近くには行けるだろう。
ナビを見ながらルートを確認する。充電12%へ。おお!!おおお!!!

大きくルートがズレてきたぞ!! どうした??
ああああ!!!「京浜急行バス、鎌倉駅行き」やがなぁぁぁぁ!!!!!!
ワシ乗るべきは「江ノ電バス、鎌倉駅行き」や!!
しかし、目的地(常楽寺)に近いバス停で降りればいい! ちょっとでも近づくとバス使った利益になる!!
って、思いっきり道それたがな!! 次で降りる!! ちょ、大きな橋渡るし!!!
富士見町で降り、徒歩で目指す。歩いて20分、5分よけいにかかったが、挽回できる!!
ふと、雲行きが怪しくなる。
文字通りだ。雨が、ポツポツと。さすがに僕は覚悟を決めた。土砂降りになりゃ、タクシー使って大船駅に戻り、帰宅。
さあ、降ってきた。幸い、コンビニ(ローソン)。なんと、本屋とつながっている。軽く立ち読みし(モーニングでハコヅメの最新話を読んだくらい)、お腹も減ったので昆布のスナックを買う。ダイエッターはつらい。

しかし、ここで僥倖。晴れ間が。旅の切れ目を心配していたが、行けそう感が増してきた!

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雲フェチな僕は晴れ間と夕焼けの美しい雲をスマホで撮る。
時刻は17時30分。「逢う魔が刻」て言葉もあるが、大姫と義高に出会えそう。
常楽寺に到着。さすがに御寺様自体は閉まっている。北条泰時公の墓参りはできなかったが、常楽寺後ろの丘に通じる脇道を上ると大姫の墓と言われる祠と、頂上に義高の墓と碑がある。
民家のほうからテレビの笑点の声が漏れ聞こえた。スマホの充電はあと3%。
頂上にて、義高の碑にある文章を読む。風を感じ、空を見て、二人がキャッキャウフフと戯れているのを感じる。
裏に子供用の遊具とベンチ。子供の2人はここで遊び、大人の2人はベンチで愛を語るのだろうか。

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熱と二酸化炭素の塊となったこのデブにやぶ蚊がたかってきたころ、帰宅を決める。バス停の前数10mあたり、ちょうど背後からバスが来て、猛ダッシュ、それを察してくれてバス停で待ってくれた。この親切も僥倖。
ずっと2人を追いながら空を眺めていた。

大船駅へ到着。駅ビル内で以前食べたラーメン屋、あのころは平和だった。ラーメン欲をダイエッターとしておさえつつ、御褒美として「沖縄ハブ酒入りハーブとシークワサーのハイボール」を買う。何か普通に飲めた。
するといっせいに大雨。これも僥倖。帰宅時まで傘なしで大丈夫だったが、本日は雹が降りひどかった模様。

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この日はスーパーで刺身をゲットして、鍋に魚のカマとキノコとモロヘイヤをぶちこみ、酢の物をアテに糖質ゼロサワーで祝杯を挙げる。なんやかんやでやはり楽しい。
(歩数20360歩、距離はおよそ14kmくらい? しかし、翌日、体重は500gぐらい増えていた。まあ、ウォーキング効果は日がかかるのかもだが、もっと増えたらスクワットやプランクなどの筋トレをがんばるようにしよう。)


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