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楽しくてあたたかい活気の中で背中を押されたりお尻を叩かれたりしてきた。

あ~。楽しかったぁ~。

TENTの青木亮作さんのトークイベント「作るとか売るとか」に行ってきた。帰り道、とても軽やかなやわらかい気持ちになれて、なんだかとてもうれしかった。

青木さんを初めて知ったのは、確かnoteのこの記事だったと思う。
なにか、大きく衝撃を受けた。

「え!? こんな人たちがいるんだ?」「こういう仕事の在り方があるんだ?」記事の見せ方、画像の美しさ、ごく簡潔なのにやさしい印象の言葉づかい。すべてがていねいに考え抜かれ整理されていて、伝えたいことが素直に軽快にテンポよく届いてきて、なにより楽しい!

しかもこんなの絶対「すごいデザイナー」さんのはずなのに「すごいデザイナーさん圧」がなくて、自分と地続きのところにいると感じさせてくれる開かれた雰囲気。

自分の仕事の形を模索中だった(というか、今もだけれど)私は「コレだ! 私、こういう在り方で仕事がしたい!」と、ぱっと視界が開けた感じがしたのだ。そんな私の密かな灯台になってくださっている青木さんが関西に来られるという。これは行くしかあるまい。

大阪ミナミまで夜の小旅行気分

イベント会場は天王寺のスタンダードブックストア。こざっぱりしていて、ほど良い手作り感が心地よい。こういう小さなイベントは会場になる場所との出会いも楽しい。今回は時間が間に合わなかったけど1Fのカフェも行ってみたいなー。

青木さんの新刊『アイデアとかデザインとか 』のざっくりした紹介のあと、パネルトーク。これがなんというか、不思議なノリで時間があっという間。うわわ…なんじゃこりゃめちゃ楽しかったな…。なにがそんなによかったのかすぐにはわからなかったくらい。

うーん。なんだろう。
青木さんと進行の山下さんが大きな道筋をつけてくれている安心感と、ひとりひとりが素直に話を聞いてくれている感じ、素直に受け止めてくれている感じがなんだかあたたかかったんだよなぁ。

ああそうか。
「アイデア」「デザイン」の「お勉強」的なお話じゃなくて、「とか」のありのままの感じを見せてもらえたということなのかもしれない。一緒に仕事をする人への理解であったりリスペクトであったり思いやりであったり。

大きな仕事をリアルに進めていくのだから、大変なことやしんどいことがないわけがない。青木さんのクレーム妄想や藤田さんの社内改革強行突破案件の話など軽々と笑い話にしてくれているけれど、その渦中で苦しくなかったわけではないだろうと思う。

「企画」して「開発」して「製造」して「流通」させて「広報」して「販売」して。それぞれの段階の中に困難があるのはもちろん、それぞれの段階の間にも名前のついていない「とか」が無数にあるはず。

それでも、目的を共にして、目的を共にできる仕組みの在り方から考えて、「とかとかとか」を埋めながら、関わる人みんなが幸せを感じられるような、作り上げていく工程自体を楽しめるような、そんな仕事を実際にしているのだこの人たちは!

「アイデア」も「デザイン」も、効率的であったりなにかの特効薬であったりするような、ショートカット的な期待のされ方をしているように感じている。実際「アイデア」も「デザイン」も、提示される段階ではとても整理された簡潔なものとして表される。

でもその形が現れてくる以前には無数の「とか」が積み上げられていて、それは、とても人間くさいもじゃもじゃしたものに基づくもののような気がする。そして、その「とか」を「幸せに」乗り越えたりつぶしたりしていくために必要になるのが、まさに生身の「人」と「人」との安心して信頼できる関係性なんじゃないだろか。

でも、そんな関係性を築ける人が、私にはあまりいないんだよな…。
と思って質問してみた。

「自分に合う人に出会うためのヒントはありますか?」

青木さん、即答。

「発信することです」

あああああ!そうだそうだったそうでした! そもそも私もそう思ったからnoteとか始めてたんだった~! 目の前のことに追われてすっかり抜け落ちていた~!

そうだよなぁ。
生身が見えないことには接しようもないもんなぁ。

いろいろ考えすぎて怖くなって発信できなかったりもした。けど。勇気をもって出会いを広げられたら、彼らのような幸せな仕事が私にもできるかもしれない。

そんな希望を持って、まずひとつ発信。ぽち。

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