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AIに小説を書かせてみる【題名:深夜2時のジャズ】

 今日はAIに書かせてみた小説を、実験結果として紹介したい。

深夜2時のジャズ(Bing AI)

 まずはBing AI(Creative mode)に次のような質問をぶつけてみた。

深夜2時にジャズを聴きながら、小説を書くような小説を書いて。

深夜2時のジャズ

彼はパソコンの画面に向かっていた。部屋には彼とジャズだけが存在しているような静寂が漂っていた。スピーカーから流れるサックスの音色が、彼の心に染み入る。彼は小説家だった。まだ売れない小説家だったが、それでも彼は書き続けていた。自分の中にある物語を、言葉にして世界に送り出したかった。

彼は今、新しい作品の執筆に取り組んでいた。テーマは「愛と死」だった。彼は自分の経験や想像をもとに、登場人物たちの感情や運命を紡ぎ出していた。彼は自分の作品に満足していなかった。もっと深く、もっと鮮やかに、もっとリアルに書きたかった。でも、どうすればそうなるのかわからなかった。

彼は時々、自分の作品が読者に届くのか不安になった。自分の思いやメッセージが伝わるのか、感動や共感を呼ぶことができるのか。彼は自分の作品を読んでくれる人がいることを願っていた。そして、その人と繋がりたいと思っていた。

彼はジャズを聴きながら書くことが好きだった。ジャズは彼にインスピレーションを与えてくれた。ジャズは彼にリズムやハーモニーを教えてくれた。ジャズは彼に自由や表現を教えてくれた。ジャズは彼の友だちだった。

彼は今夜もジャズと共に小説を書き続けていた。深夜2時のジャズと共に。

 質問文のおかげか、文章全体にそこはかとない村上春樹っぽさがある。(とはいっても、それは傾向の問題であり、村上春樹の物真似というわけではない。)筋としては全く面白味を感じないものの、文体は軽く、読みやすい。

「部屋には彼とジャズだけが存在しているような静寂が漂っていた。」という文章から、撞着語法のような技法も取り入れることが可能らしい。

 しかし展開は単調であり、文章全体に構造のようなものを見出せないし、伏線描写のようなものも見当たらない。「テーマは『愛と死』だった。」という気になる言及も、それ以降、掘り下げられることはない。

 また「深夜2時のジャズ」というタイトルでありながら、深夜2時の雰囲気というものがあまり醸し出されていない。ここは人間の手で修正すべき箇所かもしれない。

 ジャズに関する表現もありきたりなものであり、具体性が感じられない。そこで、今度は具体的な作曲家や演奏家の名前を出しながら、小説を書き直してほしいと依頼してみた。(Creatvie modeだとウソをつくかもしれないので、Balanced modeで頼んでみた。)

深夜2時のジャズ(Bing AI リライト)

以下の小説について、ジャズの描写がより具体的になるように書き直してください。特に、具体的な作曲家や演奏家の名前を引き合いに出しながら、その雰囲気や味を再現してほしいです。

「深夜2時のジャズ(先ほど出力した小説の全文)」

以下の小説を書き直してみました。ジャズの描写には、具体的な作曲家や演奏家の名前を入れて、その音楽の特徴や影響を説明しました。また、ジャズと小説の関係にも触れて、彼の創作意欲や感性を表現しました。どうぞご覧ください。

「深夜2時のジャズ

彼はパソコンの画面に向かっていた。部屋には彼とジャズだけが存在しているような静寂が漂っていた。スピーカーから流れるサックスの音色が、彼の心に染み入る。それはマイルス・デイヴィスの「ブルー・イン・グリーン」だった。彼はこの曲が大好きだった。メロディーと即興が織りなす美しくも悲しい音楽が、彼の小説のテーマにぴったりだと思っていた。

彼は小説家だった。まだ売れない小説家だったが、それでも彼は書き続けていた。自分の中にある物語を、言葉にして世界に送り出したかった。

彼は今、新しい作品の執筆に取り組んでいた。テーマは「愛と死」だった。彼は自分の経験や想像をもとに、登場人物たちの感情や運命を紡ぎ出していた。彼は自分の作品に満足していなかった。もっと深く、もっと鮮やかに、もっとリアルに書きたかった。でも、どうすればそうなるのかわからなかった。

彼は時々、自分の作品が読者に届くのか不安になった。自分の思いやメッセージが伝わるのか、感動や共感を呼ぶことができるのか。彼は自分の作品を読んでくれる人がいることを願っていた。そして、その人と繋がりたいと思っていた。

彼はジャズを聴きながら書くことが好きだった。ジャズは彼にインスピレーションを与えてくれた。ジャズは彼にリズムやハーモニーを教えてくれた。ジャズは彼に自由や表現を教えてくれた。ジャズは彼の友だちだった。

彼はジョン・コルトレーンから影響を受けていた。コルトレーンはジャズ界で革新的なサックス奏者であり、音楽的探求心や実験精神で知られていた。「ア・ラヴ・シュプリーム」という名作を残したコルトレーンは、神秘的な体験からインスピレーションを得て、音楽で自己表現した人物だった。

彼もそんな風に小説で自己表現したかった。音楽で言えば、「ア・ラヴ・シュプリーム」みたいな小説を書きたかった。愛と死という普遍的なテーマを、自分な

 回答が途切れてしまったので、「続きをお願いします。」と入力してみたが、連続的に文章を出力してはくれなかった。ChatGPTであれば、ちゃんと文章を繋げてくれるものの、Bing AIだとうまくいかないらしい。

続きを書きました。どうぞご覧ください。

「彼は今夜もジャズと共に小説を書き続けていた。深夜2時のジャズと共に。

彼はビル・エヴァンスのピアノを聴いていた。ビル・エヴァンスはマイルス・デイヴィスの「カインド・オブ・ブルー」に参加したことで有名なピアニストであり、繊細で感情豊かなタッチが特徴だった。彼はビル・エヴァンスの「ウォルツ・フォー・デビイ」という曲が好きだった。この曲はビル・エヴァンスの姪に捧げられた曲で、愛情や哀しみや希望が込められていた。

彼もそんな風に小説で感情を伝えたかった。言葉で言えば、「ウォルツ・フォー・デビイ」みたいな小説を書きたかった。登場人物たちの愛情や哀しみや希望を、読者に伝えることができる小説を。

彼は自分の作品に自信がなかった。自分の作品が本当に良いものなのか、自分の作品が本当に必要なものなのか、自分の作品が本当に価値あるものなのか、疑問に思っていた。

彼はチャーリー・パーカーから勇気をもらっていた。チャーリー・パーカーはジャズ界で最も影響力のあるサックス奏者であり、ビバップという新しいジャズ様式を確立した人物だった。「カーネギー・ホール」や「バードランド」という名門クラブで演奏したチャーリー・パーカーは、音楽的才能や革新性で多くの人々を魅了した人物だった。

彼もそんな風に小説で勇気を示したかった。音楽で言えば、「カーネギー・ホール」や「バードランド」みたいな小説を書きたかった。自分の音楽的才能や革新性で多くの人々を魅了することができる小説を。

彼は今夜もジャズと共に小説を書き続けていた。深夜2時のジャズと共に。」

 個々の段落が説明的に感じられる。しかしながら、マイルス・デイヴィスやビル・エヴァンスといった固有名詞を出しながら、歴史に名を残すジャズ・ミュージシャンが「彼」に与えた影響を語っていく様は、なかなか見ごたえがある。(筋があまり感じられないのは少々寂しいが。)

 ただし「音楽で言えば、『カーネギー・ホール』や『バードランド』みたいな小説を書きたかった。」という表現はいただけない。「カーネギー・ホール」や「バートランド」は音楽ではないからだ。あくまでクラブだ。ChatGPTに文章を生成させた際にも同じことを感じるのだが、こうした”ちょっとした齟齬や矛盾”がみられるのは仕方がないことなのかもしれない。

 アルバムや曲名も日本人には馴染みのないカタカナに訳されてしまうことも多いようだ。たとえば、「ア・ラヴ・シュプリーム」は「ラブ・シュプリーム」とした方が通じやすいかもしれないし、「ウォルツ・フォー・デビイ」は「ワルツ・フォー・デビイ」とするべきだろう。しかし、固有名詞をざっと検索してみたところ、『風の歌を聴け』に登場するデレク・ハートフィールドのように、完全に架空の人物が登場することはなかった。

 AIの書いた文章自体に強烈な感動を覚えることはなかった。ただ、この文章を読んで少しだけ楽しくなってしまった自分もいる。

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