見出し画像

子供の捉え方は一人ひとり違う〜アフォーダンスとは?〜


はじめに

我々専門家は子供の身体の機能だけではなく、子供自身が周囲の環境をどう捉えているのかを考える必要があります。

発達障がいと診断された子供や行動やコミュニケーションに課題がある子供の中には、環境の捉え方が定型発達の子供と異なる為、同じ物を見る時でも認識する見方が違う事も考えられるわけです

私たち人間は、自分が認識している物を皆同じように認識していると思う事が多く、若干の違いはあっても同じ空間で、同じ時に同じ物を見ているからそれは当然のように思えてしまうと思います。

しかし、人によっては異なる認識や認知過程を辿り、それぞれ異なった認識をもつ事が多いです。

感じ方の違いや認識の相違

物見方や感じ方とは具体的に何が違うのか?
例を挙げて説明していきたいと思います。

例えば野球のボールがあったとします。

このボールを目にした時にどう思いますか?

  • このボールは何につかうのかな?

  • ちょうど良い物があった。これでドアを抑えておこう

  • 投げて遊ぼうか。

  • このボールで投球練習をしよう

同じボールを見たのに想像する内容は人それぞれ違います。

子供がボールを受け取った場合もちろん投げて遊ぶとは思いますが
中には足で蹴りながら遊ぶ子供もいるかもしれません。

自分なら「マッサージに使えるかもしれない」とすぐ仕事に結びつけてしまうと思います。

アフォーダンス

人それぞれ違う現象というのは「アフォーダンス」と呼ばれるもので、この言葉はアメリカの心理学者のジェームズ・J・ギブソンンによって提唱された言葉です。

先程記述した内容で考えると、ボールを遊ぶ物として捉えたり、ドアを一時的に抑えておく道具として捉えるなど同じボールでもそれぞれの人にアフォードされ、それぞれの人が別々の知覚能力で解釈して行動しているからです

アフォーダンスの例

上の画像と同じようなブロックが私の職場にもあります。

  • Aさんの場合は、それを高く自分と同じ背の高さまで積みあがていました。

  • Bさんは、そのブロックをかじって遊んでいました。

  • Cさんは、ブロックを鉄砲のように組み立ててはそれで鉄砲ごっこをしていました。

それぞれの認識ですが、人によってアフォーダンスは違います。

Aさんの場合は、言葉は話す事が難しいですが、もとからその物体を「ブロック」や「ブロックは積み上げて遊ぶ物だと」認識出来ている事が考えられます。
ただ、いつも同じ遊びを繰り返しています。
「遊びの幅を広げるだけの理解力が乏しいのか」このような解釈も出来ます。

Bさんの場合は、視覚的情報や口からの触覚や手から感じる固有感覚によって「これはブロックだ」と感じ、噛む事で「それはブロックなのか」「どのくらい硬いのか」を認識しているかもしれません。
「視覚で物を理解する能力が乏しいのか」、「口の感覚ニーズが高いのか」様々な解釈ができます。

Cさんは、様々な色のブロックを使い、とても芸術的にブロックの鉄砲を作る事が出来ていました。
Cさんは、日ごろから理解力が高い子です。
日常生活も自立しています。

このように、子供達と関わる際は、同じブロックを見ただけでも子供によって認識や表現力が変わる事を理解する必要があると思います。


おわりに

今回の話は、専門職だけではなく、一般の方にも知っていただきたい内容でした。

人によって同じ物を見ているはずなのに、捉え方は違う。

これは人間関係にも当てはまるのではないでしょうか。


記事とは関係ない話

挨拶遅れてしまいましたが、今年もよろしくお願いします。

自分が記事を執筆し、ライターとして活動したいと思うようになった理由は「自分の知識で人の助けになりたい」と思うようになったからでした。

自分は出来た人間でもないし、さえない人間です(笑)

そんな自分でも人の役に立ちたいと思い、その最適な手段がブログライターだと感じたからです。

今すぐにでも独立し、ライターとして活動したいですが、
一歩が出ません(笑)

でも、やらないで終わるより、挑戦する勇気や自分の人生を生きたいと最近感じるようにもなり、自分の人生を生きるならそれは人のためにも繋がるのではと思うようになりました。

そんな自分ですが、今年も頑張っていきたいと思います。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?