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書字動作が未熟な子供について

書字動作は、手だけを使うイメージが強いですが、体幹や肩甲骨など様々な身体の部位が関連しています。

その部位などが弱いと書字動作にも影響してきます。

今回は、書字動作が未熟な子供の特徴とそれに対する効果的な運動や練習方法を解説していきます。


書字動作が未熟な子供の特徴について


発達が未熟な子供の中には書字が未熟な児童が多い印象があります。

字が歪んでいたり、筆圧が薄い、または濃すぎるなど。

そのような子供はいくつか原因があると思います。

体幹、肩甲骨が弱い

字を書いたり、腕を力強く動かすには身体の土台となる体幹が安定していないといけません。

その体幹がフラフラしていると腕を上手くコントロール出来ません。

さらに、腕の先にある手指にも力が入らない為、細かな動きも出来ません。

筋肉全体に力を入れる事が苦手

字を書くという事は腕、肘、手全体に力を入れる事が必要です。

それを専門的に表現すると「同時収縮」と言います。

空中で手を伸ばす動きも腕の筋肉が同時収縮しています。

手の感覚が鈍い

手の感覚は鉛筆や消しゴムの把握や紙の固定する為に必要な感覚です。

手の感覚が感知する「手の運動方向」は運動覚とも言われており、
筆圧の影響、書字の方向性や運動方向性、鉛筆の重さに関係します。

字を見る力が弱い

視覚は書字をする時に以下の役割を担っています。

  • 字を見続ける

  • 字を目で追いかけ続ける

  • 文房具に集中する

  • 文字の配列を見る

などの能力が要求されます。
字の空間を認識する力が弱い子供は文字や単語の間隔が狭すぎたり、字の重なりや接触が起こるかもしれません。

手の分離した動きが苦手

手の分離した動きとは「親指、人差し指、中指」と「薬指、小指」を使い分ける必要があると思います。

「親指、人差し指、中指」で鉛筆を把持し、「薬指、小指」は紙面に置いて手を安定させます。

この役割の意識がないと鉛筆の持ち方も変になり、字が汚くなってしまいます。

書字動作が未熟な子供に効果的な運動や練習方法

両手を使う運動

肩、肘、手の関節を同時に力を入れる事が出来るようにする為に両手を床について自分の体重を支えるような運動は効果的です。

例えば動物歩きや両手を床に置いたまま足を空中に上げてキックするなど。

後は両手で壁を押すゲームであったり、何かを押すまたは引っ張る運動は良いと思います。

さらに、この記事で書かれてある運動も書字動作には大切です。


書字動作の練習をするうえで意識すること


書字を練習する際はホワイトボードや黒板など垂直面を意識した練習も大切です。

立った状態でホワイトボードや黒板で字の練習は重力に逆らって身体を伸ばしたり、腕を空中で保持する事は書字する為に必要な腕の力が養い、身体を支える体幹の力や肩周りの安定にも繋がります。

さらに、この状態で書字練習をする時には小指側をホワイトボードに添えて固定する事が重要です。

この時に小指にティッシュなど何か丸めた物を小指側に持たせながら行うと手指の分離した動きが身につくと思います。

これは無理は不要で、難しい場合はしなくても大丈夫です。

このように↓


おわりに 

久しぶりの投稿でした。
書字に限らず、手指の力が弱い子供は体幹も弱い子供が多いので手指の運動と一緒に身体を鍛える事も大事です。

やはり身体の土台がしっかりしていないと手も上手くコントロール出来ないと感じます。

今日はこのへんで。
この記事が皆さんの役に立つよう願ってます。

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