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アイうた好きが映画「ミーガン」を観たよ

「アイの歌声を聴かせて」という映画が好きです。AIを主題にしたアニメなのですが、これと同じことをテーマにしたアメリカのホラー映画「ミーガン」が公開されたので、観に行ってきました!

最初にこれを知ったのは映画館での本編上映前の予告だったと思います。主題が同じなのは明確で、しかしホラー映画であることもはっきりわかりました。私はホラー映画は苦手で、映画館では観たことが無いんですよね。

でも「アイの歌声を聴かせて」のあの吉浦監督が先行の試写会でミーガンを観てとてもおもしろかったとtweetされていました。これはアイうたファンとしては観ないわけにはいかない!!

(でもやっぱりホラー映画です。人が死ぬシーンがあります。念のため。)

公式ページ

以降はネタバレありです。そして「アイの歌声を聴かせて」も観ていただいている前提で話しますね。

驚くほどにアイうたと似た設定。アナザーストーリー?

予告のミーガンダンスが人気になったという話も聞きますが、基本的にはホラー映画であり、その覚悟で観に行ったのですが、前半の設定の組み立ては思った以上にしっかりしたSFでした。

ロボットはハイテク企業の試作品。
企業内での抗争。
家に帰るとAIが「おかえりなさい」という言う
開発者の身内がロボットと仲良くなる。
ロボットがひたむき。
ロボットが歌う。

「アイうた」そっくり??!!

なのに、どうしてこうなった??!!

いや、むしろ「アイうた」の方が奇跡なのかな。
私は「アイうた」を劇場に3回通って観ているのですが、最初の2回はやっぱりシオンの不気味感がぬぐえないのですよね。とんでもない力を持ったAIが野に放たれたままだと。

「アイうた」の劇中でシオンがトウマに「幸せになるためだったら何でもするよね?」と言ってトウマの肩をガシッとつかんだときから音楽と演出でホラー感がいっぱいになってこれから何か怖いことが起こるのでは?とミスリードされるわけですが、そのときにうっすらと想像したものを「ミーガン」が映像で見せてくれたという感じなんですよね。

私の場合では「アイうた」を3回目観たくらいからトウマと美津子さんがいるから絶対大丈夫!シオンは怖いことをしない!という気持ちになったのですが。

ターミネーターっぽい

他人の声をコピーしてなりすますのは「ターミネーター2」ぽかったですね。
演出が秀逸だと思ったのが犬を誘き出すために飼い主の声、口調を真似るところ。その後で本物の飼い主が犬をさがすときの呼び方が、「さっきのミーガンにそっくり!」いや、逆なんだけど。そして、これが後で電話でのなりすましの伏線になるんですよね。
もう壊れたかと思ってもまだ動いて迫ってくるところもターミネーターっぽかったです。

日米のロボットに対する見方の根本的な違い?

「ミーガン」を観て、あれれ?と思ったのはケイディとミーガンの関係があっさりと崩れてしまうところ。ケイディはミーガンだけが理解者と思っていて、ミーガンはケイディを絶対に守るという共依存になっていたはずなのに。
ミーガンがケイディに敵意を向ける瞬間のところに葛藤のようなものがないし、ケイディも自分とジェマの身を守るためとはいえ、けっこう躊躇なくミーガンを攻撃するんだよね。
ミーガンは所詮はただの人形?思い入れが感じられなかった。
ロボットにどれだけ感情移入するのかというのが日米のロボット観の違いなのでしょうかね。

ミーガンは全編CGではなかった

本編を観ている間は私はミーガンは全部CGなのかと思っていました。でもそれにしては足の動きがリアルすぎる!そして膝小僧がかわいい。
でも最後にスタッフロールを見て、ミーガンを演じている人がいることに気がつきました。(そしてミーガンの声はまた別の人が演じている)
メイキングの映像を見つけました。

ダンサーの女の子が顔に特殊メイクをつけて演じていたんですね!エイミーという13歳のニュージーランドの女の子なのだそうですが、身体能力ハンパないですね!!転んだ状態から両手を使わずに起き上がるシーンとか4つ足で走るシーンは彼女からの発案だったそうです。
体の動きがなくて顔の表情だけのシーンは人形(マペット)を使ったそうです。人形っぽい不気味さが表現されていました。動きのあるシーンの顔の表情だけCGだそうです。


意味深なラストシーン

映画の最後はミーガンのボディは壊れてしまって、何もかも終わったかのようですが、ラストシーンはジェマの家の玄関のスマートスピーカー?的なものが怪しく光って終わります。おや?これは故障していたのでは?

これの意味は?

「アイの歌声を聴かせて」を観た人なら間違いなくこう思いますよね。
「まだ終わってない …!!」
ミーガンのボディは壊れたけどAIは他のコンピュータに移動してまだ生きてる!
映画の後半に、ジェマが家のスマートスピーカー(?)に確か「音楽をかけて」と言いますが応答がなくて、「反応してよ!」と怒っていました。
これって家をコントロールしているコンピュータがミーガンに乗っ取られたと私は思っています。このときすでにAIのコピーが保存されているよね …

「ミーガン」の続編あるのかな … ?
続編決定らしいですね。
個人的な希望は言えば、新ミーガンはケイディとの友情を取り戻して、
量産型AIロボットが狂ったのと戦う話にして欲しいな。ちょうどターミネータ2みたいに。

英語

私はここしばらく英会話の勉強を続けているので、字幕付きの英語の洋画を観るときにはセリフをなるべく聞き取ろうとしています。英語のセリフについてちょっとだけ。

ジェマがミーガンに「いいわね?わかった?」というところで、
"Is that clear?" 
にミーガンは
"100%" (Hundred percent)
と答えていました。この場合だと口先だけはとりあえず「わかりました」と言っているわけですね。英語の教科書には出てこない会話表現です。

実はこれと同じものが別の作品でもあったことを思い出しました。
それは「アイの歌声を聴かせて」の英語版です。
終盤の星間ビルでの騒動のときに会長が支社長に「この事態を収拾つけられるのだろうな?」と言われたときの返答の英語のセリフが上ずった声での "Hundred percent !" (必ずや収拾いたします) でした。できそうかどうかにかかわらずNoとは言えないという場面ですね。

あと、ちなみに「ミーガン」は英語の発音では「メーガン」のほうが近い感じでしたね。

もうひとつ。
CEO「建設的な議論のために、1階に行って昆布茶をとってきてくれないか?」(要するに「失せろ!」を綺麗な言葉で言っている w)
"Bring me Konbooo-chya!!"
コンブーチャはそのまま英語になっているんですね。

ミーガンのセリフ

予告映像で繰り返し出てくるミーガンのセリフを調べました。

「一緒に遊ぶ?」
"Do you wanna hang out?"

hang out 遊ぶ
https://ejje.weblio.jp/content/hang+out

日本語字幕「覚悟はいい?」
"You should probably run."
(逃げた方がいいんじゃないの?)

ケイディ "M3GAN! What’s wrong with you?!"
ミーガン、どうしたの?!

Don’t worry.
大丈夫、心配ないわ。
I won’t let anything harm you.
誰にもあなたを傷つけさせない。

Ever again.
永遠に。

ジェマ "M3GAN, Turn off."
「ミーガン、電源オフ」

I thought we were having a conversation.
会話の最中だと私は思った。(なのに、そうじゃないの?)
->「会話の邪魔しないで」
日本語字幕「勝手に電源切らないで」
(電源オフの命令を無視 … !!)

It's insane, right?
DeepLの翻訳では「正気の沙汰とは思えないですよね。」

日本語字幕では「最高だよね!」
本来悪い意味が会話では逆転してる。
ヤバイよね!
みたいな感じかな。
「最高!」と「気が狂ってる」のダブルミーニングかも。

余談

先に書いたとおり、私はホラー映画は好きではないので、今回劇場で初めてホラーを見たわけですが、本編が始まる前の予告で、2本続けてホラー映画でした。「忌怪島」と「プー あくまのくまさん」です。偶然なのか、ミーガン観る人はホラー好きだと思って意図的にそうしたのか …
予告だけで十分怖いよ!!
その後に流れた「大名倒産」の神木くんでホッコリしました ..



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