その時、私たちはハワイにいた
なんかシリーズを匂わせるようなタイトルですけど、これまた、たまたま見つけてしまったので書かずにはいられなくなってしまい、パソコンに向き合いました。前回のチケットも普段から、本の栞として長い間、利用をしているので、何故?気が付かなかったのか分からないほど、普通に使っていたのだと思います。
そう言う意味では、この新聞もかなり長い間、書斎の棚に置き去りにされていたことになります。英字の新聞が放置してあったことは認識していましたが、まさか家族で初めて出かけた海外旅行の時のものとは思ってもいませんでした。正確に記述するならば、まだ出産前のギリギリ飛行機に乗れるタイミングでの渡航でした。つまり、人生で最後の2人で行ける海外旅行でした。
こんな派手なジンベイザメが写っている新聞なら分かりそうなものですが、記事面が表になっていたので気が付かなかったのでした。外国語の新聞って改まって文字を追わないとチラ見スルーするじゃないですか(笑)。
結婚後、10年間は年に2〜3回ほどスクーバダイビングを中心とした旅行に出掛けていましたが、これまでダイビングサービスの予約は全て彼女任せでした。しかしながら、今回は潜るのは私しかいませんので、「初めてのおつかい」のような状況で直接現地でダイビングの予約をしてみたり、しどろもどろになりながらスタッフのブリーフィングに応えたり、何故か日本人が私しかいないボートの上でのゲストとの会話はメチャメチャ疲れました。
2日目のダイビングからホテルに戻ると、彼女がこの新聞を見せてジンベイザメが出たことがニュースになっていると教えてくれました。何でもKONA近海でジンベイザメが目撃されたのは30年ぶりで、新聞のトップニュースになるくらいの話題なのだそうです。興奮気味に嬉しそうに(ある意味悔しそうに)語る彼女に対して、遠慮気味に「今、見てきました」と言うと、これまた嬉しそう(ある意味で大いに悔しそう)に「良かったじゃな〜ぃ」と言ってくれましたが、それが半々だったことは明白です(笑)。
その時に撮影したカットが冒頭の1枚です。
その日1本目のダイビングを終え、船に上がるとボートキャプテンとガイドが何やら興奮気味に無線と交信して話をしています。突如、ガイドが「スノーケルを持ってきているか?」って聞いてくるので、私がスノーケルを付けていないことを責めているのかと思ったら、どうやら様子が違います。
「なんで?」って聞くとWHALE SHARKが出たんだよ!と言うのです。いきなり言われるとそれが「ジンベイザメ」を指しているとはピン!ときません。へぇ〜ホエールシャークが出たんだぁ〜ふぅ〜ん凄いねぇ〜と向こうが驚くほど感動していません。頭の中でホエールシャークが3周くらいした時、「え”っ!ジンベイザメだって!!見たい見たい!行こう!行こう!いや行きたいです、お願いします!連れて行ってください」とガイドに懇願すると、「なぁ〜んだ、やっぱり見たいんじゃないかぁ〜、よし!行こうぜ」と言って船の速力を上げました。周辺に行くとそこいらじゅうの船が何十隻も集まっていて、どの辺りにジンベイザメがいるか分かるほどの賑わいです。無線でエントリーする順番を確認しながら、サメの進行方向へ船を回して行きます。
”Here wego!”
ゲストは一斉に飛び込みます。暫くするとジンベイザメのお出ましです。6mほどの大きさでしたが、何せ初めて見る生き物なので感動で写真を撮るのを忘れていたほどです。我にかえってからは夢中でニコノスのシャッターを切りました。その頃は、デジタルカメラなんてありませんでしたから、帰国してフイルムを現像してみないと写っているかも分かりません。内心、もしも(下手な写真しか)写っていなかったら何を言われるか分からないので、出来上がるまで冷や冷やしていましたが、それなりに写っていてホッとしました。
翌年の5月に無事出産して、その1年4ヶ月後にオワフに家族で行って、この時の話をしたことも思いましました。また機会があれば、その時の話でも書きますね。
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