見出し画像

ゴキブリ退治のはずがいつの間にか世紀末な世界に迷い込んだ話(創作コメディ:北斗の拳パロ)

A,B,Cは大学のサークルの仲間である。三人はAのアパートでいつものように飲み会をしていた。Aが買い出しから戻ってくる。

A 「戻ったよ。ん?どうした?」

(Bが丸めた新聞紙をもって身構えている)

A 「その格好は…」

B 「ああ…奴が出た。おいA!!」

A 「何!?」

B 「お前があんなおぞましいものを飼っているとはな!」

A 「いや飼ってませんけど!?」

B 「あいつはお前の食べ残しや、出したゴミを食べているんじゃないのか!?」

A 「…いやそうだけど。」

B 「それは実質、お前があのゴキブリを飼っていることになるんじゃないのか!?」

A 「それは…そうなのか!?」

B 「そうだ!!間違いない!!」

A 「…俺が悪かった!」

B 「分かってくれればいいんだ…。友よ。」

(BがAの肩を抱く)

A 「Cはどこに行ったの?」

B 「殺虫剤を買いに行った。」

A 「部屋が散らかってるけど、何があったの?」

B 「そうだな。話すと長くなる。」

~回想シーン~

ナレーション「20XX年、世界は核の炎に包まれた!!地は裂け、海は涸れ、すべての生命体が死滅したかに見えた!!しかし!人類とゴキブリは死滅していなかった!!」

~回想シーン終了~

A 「ちょっと待て」

B 「なに?」

A 「なんでナレーションから始まるの?あと世界観バグってないか?世紀末な世界が見えたんだけど。」

B 「この町っていつもこんな感じだろ。」

A 「どこの町の話をしてるんだ?」

B 「俺だってこの前、バイクに乗って棍棒持って走り回ってたぜ。」

A 「序盤にやられる連中だな。」

(ドアが開いてCが入ってくる。)

A 「おいC。なんかBが変なんだ。」

C 「ヒャッハァー!!汚物は消毒だァー!!」

(殺虫剤を部屋にぶちまける)

A 「俺の部屋なんだけど!?」

B 「お前の言う通りだ。汚物は消毒すべきだな。」

C 「へい!アニキィ!」

A 「師弟関係ができてる!?」

B 「奴はそのへんの隙間に潜んでいる。おいC!ゴキブリを追い出すぞ!」

C 「へい!アニキィ!邪魔な家具を無くしましょうぜ!」

B 「そうだな。家具はない方がいいな。汚物は消毒だ。」

A 「なにが汚物だって!?」

(B,Cが家具を壊し始める。)

A 「やめてくれぇぇー!!」

C 「何か言ってますぜ。アニキ!」

B 「ふん!力こそが正義!!」

(ゴキブリが隙間から出てくる)

A 「うわぁ!出てきた!」

B 「ホワタァ!!(裏声)」

(新聞紙でゴキブリを叩きつぶす)

C 「やりましたね!アニキ!」

B 「…お前はもう死んでいる。」

A 「ゴキブリにそれ言う?」

C 「アベシィ!!」(死ぬ)

A 「お前が死ぬのかよ!!」

(Bが壊れた家具の上に登り始める)

A 「もうやめてくれ…次は何する気だ…?」

B 「既にゴキブリも滅した…わが生涯に一片の悔いなし!!」

ドコーン!!(拳で天井を突き上げる)

A 「迷惑だからやめてくれー!!」

B 「わが生涯に一片の悔いなし!!」

ドコーン!!

A 「やめろーー!!」

B 「わが生涯に一片の悔いなし!!」

ドコーン!!(Bの拳が天井を貫き。穴を開ける)


(上の階の住人が穴から覗く)

住人「…」

A 「…」

B 「…」

住人「警察呼びますね?」

A 「お願いします。」

~終~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?