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荷物にならない知識について

「発達障害関連でオススメの本などありますか?」とVoicyリスナーさんからご質問があった。

まず、そのとき私がオススメした本は以下。

発達障害関連の本


精神科医が語る 発達障害のすべて


脳科学分野から見て、発達障害と言われる人の「脳」の特殊性についてというところをベースにして色々書いてある。字も大きくカラーページが多くて読みやすい。
ASD/ADHD/LD/それらに伴う合併症について等々幅広く網羅されている。

脳科学と発達特性を一緒に知る事が出来るのも良いなぁと思う。


発達障害のある子のサポートブック

現場で起こったトラブルに対して「こうやったら上手くいった」の事例がひたすら載っている本。結局同じトラブルでも正解ってひとつじゃなくて、「これやってみたけどダメだった、次はどうしようか」と悩んだときに「こういうやり方があったか!」を見つけ出せる。

普段から読む本というよりは、何か起こったとき”どう対応しようかしら…”と考えながら読むのにいい。

第二版も出ていた。中身違うんじゃろか。
結局実践集なので現場からの声を集めれば集めただけ本の中身が濃くなっていくタイプのものだとおもう。
同じ困った事例にも色んなやり方があって面白いですね。

トライ・アンド・エラーが基本なので、事例集っていうのは中途半端な特別支援の知識とかよりずっと役立つんじゃないかと私は思っている。

子ども同士のトラブルのときなんかにも「相手の子はこういうタイプかな…」などと考えながら開くと、たまに参考になるものがあったりもする。

ひとつの事柄に対して何個も事例が載ってるので「これがダメならこっちはどうだ!」といろいろ試せるのも良き。


自閉症スペクトラム 10人に1人が抱える「生きづらさ」の正体

多分、私が診断ついてから一番最初にまともに読んだのがこの本じゃないかなぁ。
あくまでも自閉スペクトラムの人間は「そういう種族」である。というような表現で書かれている。種族が違うから常識や行動パターンが違うだけで、劣っているわけではないのである、と。

この考えは私の中で物凄くしっくりきていて、他の発達障害関連の本と比べても、この本が一番好き。


…以上、読んだ本の中でも私がオススメしたい発達障害関連の本でした。

***

でもなんだかんだ、私は本で発達障害の知識はそこまで得ていなくて、どちらかといえば学習会とか当事者会の実体験談で得てるほうが多いかもしれない。

本は大概同じようなことが書いてあるし、ときに不安を煽るような言葉もあったりするので。

ということでまずは発達障害関連の書籍の紹介をしたわけだけども、私は、知識を得るときは、1つの分野に尖らない方が良いと思っている。

それは、何事も、あまりに特化すると視野が狭くなるから、ということ。

ただ、発達障害の人を相手にすることを仕事とする専門家なら、むしろ尖っていたほうがいいし、困ったときに相談するとその分野にかけてのことなら大体わかる、みたいな人は必要だと思う。
特化していないと出来ない仕事もあると思うので、職種によってはそれが必要になる部分はあるだろう。

けれども、当事者本人や発達障害育児のために特定の分野ばかりの知識集めることは、個人的にあまりいいこととは思っていない。

『偏り』は何事も良くないと思うのだ。

発達障害のことばかり頭にいれると「あれも発達障害だから…もしかしてあの人のアレは発達障害では…」と、何でもかんでも発達障害由来にしたくなってしまう。(私も、最初の頃そういう状態になった)

もちろん特性というか、脳の性質としてある程度分類というか傾向のようなものがわかるための知識はあっていい。
でもあまりにその思考が偏るのであればそれは結果的にむしろ「理解したつもりの差別」になってしまうこともあるのではないかと思うのだ。

この辺はまだ、こう、はっきり言葉で言えない感覚なんだけど。

発達障害としての特徴とか特性を理解すればするほど、発達障害を特殊なものと捉えるようになり、多様性の理解から遠ざかるのではないか・・・という漠然とした感覚。

現状の私が思うのは「みんな地球で生きてるなにか」という物凄く大きな共通項で考えるのがいいんじゃないかということ。

それを踏まえて私が読んだ本などを紹介します。

あくまでもこれは「私が読んだ本の紹介」です。

『アスさんが紹介してたから読もう』ではなく、この記事を読んだあなたが「読みたい」と思うものがあれば、読んでみてください。

私はかなりバラバラのジャンルの本を好きなように読んでいるんだけど、ネットサーフィン、図書館、本屋で「なんかコレ、今読んでおいたほうがいいかも」って心のアンテナがビビッと来た本を読むことにしている。
だから唐突にものすごく古い本を読むことも結構ある。

そして大抵、そのアンテナに従って読む本は今の自分に必要な本だったりする。不思議なことですが。

なので「良くわかんないけどいいと紹介されてたから」ではない理由で読んでもらえたら嬉しい。
誰かに勧められたから読む、ではなく、自分で読みたいと思えた本を選ぶということを大切にしてほしいです。もちろん、勧められた上で読みたいと思えたなら私としては嬉しい。

ということで今回は「自分以外の生命を理解する」という方向性で思い起こして自分の中から出てきた本を並べていきます。


脳科学分野


脳科学は他者というより「自分を知る」ためにオススメしたい。

スマホ脳・運動脳

この本でドーパミンのはたらきを学ぶことによって、自分が極端な行動に走ったときの理由などがわかるようになった。
過集中とかは多分ドーパミンの仕業だな、などと。

同じ作者さんの本。
ストレスに対応するための脳の働きなどがわかるようになる。運動、超大事だなと。デスクワーカーのわたしが、運動の必要性を脳科学から実感したという意味ではめっちゃ有意義だった。
この本を読んでから朝散歩・ストレッチが習慣化した。

ADHDは狩猟時代は英雄だったのでは?などのお話も入っていて、脳科学的にそれは何故か、ということがよくわかる。

アンデシュハンセンさんは他にも◯◯脳シリーズを色々出しているけど、ドーパミン、アドレナリン、オキシトシン、セロトニン、エンドルフィン、コルチゾール等々、脳内ホルモンのはたらきをざっくり知るならこの2冊読んでおけばざっくりとはわかる(わかった気になってるだけかもですが)

ドーパミンの扱いが上手くなれば、生きるのが上手になると思うよ。

他のシリーズ読んでないからわからんけど、今のところ、もういいかなーって気持ち。

心理学分野


心理学は脳科学と併せて学んでいくととても面白いです。
見えないものを知る面白さってあるね。

うまくいかない人間関係は「愛の偏り」が原因です

人間関係は3つの愛が上手に循環していないと満たされない、ということについて書いている本。

ざっくり言うと「自分を愛すること、誰かを愛すること、誰かに愛されること」この3つ。どこかに偏っていると上手く行かない。

人生うまくいってないと感じるひとは、考えてみて。
どこかは満たされているけど、どこか欠乏していたりしませんか?

「自分は愛されてない!!」と強く思う人が、自分を愛することに偏りすぎて誰かを愛することも出来てなかったり、とか、誰かに尽くしすぎる故に自分を愛せなくなったりだとか。

自閉スペクトラムの勉強ばかりしていると、他者の気持ちを理解出来ない相手を「自閉だから」とか「自他境界がないから」みたいな発想で捉えてしまったりするんだけど、この本を読んだ後だと「この人はここの愛が足りないだけかもしれん」という考え方も出来てくる。

誰かのために、怒りたい。

こちらは私の出してる電子書籍です。無料です(急に宣伝)

この愛の偏りの本を出している矢野先生のカウンセリング受けたときのお話。「怒り方」がわからない人は読んでみるともしかして何か気づきがあるかもしれません。

その島のひとたちは、ひとの話をきかない

心理学分野かわからんけどここに入れてみた。
日本の「自殺希少地域」を調査した精神科医さんのレポート。

人の意見をきかない、自分の思った通りにやる。
そういう人ばかり集まった地域は、日本で一番自殺率が低い。

世間一般で「発達障害」と言われてしまう人は現状マイノリティだけれども、もしマジョリティにひっくり返るとどうなるのだろうかと思うことがある。
この島の事例を見ていると、もしかするとこうなるんじゃなかろうかと思えたり。自殺率が低い、それはつまりどういうことか。


動物行動学分野


自然界の「違い」を知るためには動物行動学・植物学ほど学べる分野はないと思う。

カラスはずる賢い、ハトは頭が悪い、サメは凶暴、イルカは温厚って本当か?


カラスの教科書

カラス大好き松原先生の著書。

松原先生の文章は面白くて読みやすいです。
とくに一冊目の方は読みやすいし、色んな動物の短編が入ってるみたいな本なので取っ掛かりとしていいかも。

カッコウは托卵のために卵の色を自ら変える、という話には驚いた。
これは、以前漫画にも描きました。




動物の行動は必ず大抵何かしらの理由があって、人間の価値観だけで「この動物は良いがこの動物は悪い」と決めてしまっているエゴのようなものを思い知らされる本。

カラスも必死で生きてるなぁと思ったら、可愛いと思えるようになった。

動物だってみんな違うし、その違いがむしろ生きるために必要だったり、自然界の中ではそれがすごく重要だったりするのだ。


植物学分野


葉っぱははぜこんな形なのか?

葉っぱのかたち、木への付き方。
その植物の近くにすむ動物たちの習性、すべては繋がっていることがわかる一冊。

著者の林さんの講演会を一回聴きに行ったらめちゃくちゃ面白くて、その場で販売されてたのを買った。結構クセが強いけど好きな本。

人間が野犬を怖がり、保健所に入れ続けた結果。
野犬がいたおかげで縄張りの制限があったシカの行動範囲がどんどん広がり、森の新芽、木の皮が食べ尽くされて森が死んでいく。森が死んでいくと川が溢れ、土は流れ、土砂災害が増える。森を蘇らせるためにはまた野犬を放つ必要があるのではないか、という話を講演会で話されていた。


「人間にとっての脅威を勝手に人間の都合で消し去ったら、代わりに違うところに別な脅威がやってくる。
自分にとって害悪なものを自分の都合で消し去れば、それは自分に跳ね返ってくる」ということを自然界は教えてくれる。

人間と人間も同じだよね。
全ては自然の摂理。同じなんですね。

自然の摂理を学べば学ぶほど、クマをむやみに恐れてすぐに「射殺しろ」と騒ぐ人間の愚かさのようなものを日々感じる。

この本の冒頭で、私が今回の記事で伝えたいことが書いてあるので引用します。

どんな疑問であれ、本や論文、インターネットをあさって他人の考えを知る前に、まずは現場で向き合い、自分なりに考えてみることが大事だろう。
科学は不完全で常に発展途上だし、僕は「知識は荷物になる」と思うから、固定観念なしで本質を見つめ、感じることにこそ、価値があると思う。

葉っぱはなぜこんな形なのか?「はじめに」より

知識は入れれば入れるほど「固定観念」になってしまう。
知識の礎にある科学は常に発展途上なので、固定観念になってしまうことで視野が狭くなるんじゃないかということ。

発達障害についてだって、数年前までアスペルガーだったのが自閉症スペクトラムになり、発達障害という呼び名も神経発達症と言われたりしている。

日々言葉や概念は流動的に動いているので、本質的に物事を見るのなら、色んな視点を手に入れるのがいい。
だからこそ色んな分野の本を読んだ方がいいんじゃないかと私は思っています。


物語分野


物語はいい…。
没入することで出来事と行動と心理が一気に分かる感じがする。

エッセイ創作に関わらず、共感力や想像力を育てる意味でオススメ。


子どもたちの光るこえ


クラスに何人かいる、「困った子」と言われてしまうような子どもひとりひとりに大切に向き合い、大人に心を開くまでの小さな出来事を、小学校教諭だった香葉村さんが書いたノンフィクション。

ひとことも喋ることのない女の子、すぐ誰かと喧嘩してしまう男の子などが少しずつ変わっていく様、クラスの子が受け入れていく様子など、とにかく泣ける。

どんな「困った子」も、本当はわかってほしいんだよ。

二木先生

みんなから「変」と言われて「普通」になりたいと願う田井中という高校生と、みんなから大人気で慕われている「普通でそつない」の美術教師二木先生が共有するひとつの『秘密』を巡るお話。

「普通」と思われていた二木先生は、誰よりも普通じゃなかったんです。
あなたの周りの「普通」だと思う人だって本当はどうなのか。

展開が気になって一気に読んでしまう。
本当の「普通」ってなんだろうねと思わされる一冊。


正欲


複数人の性的マイノリティが世界に居場所を求めて近づきあっていく状況を軸にして、いろんなことが起こる話。

『性的マイノリティ』と言われるとどんなものを思い浮かべるでしょうか。

多分、この物語で出てくる『性的マイノリティ』は、アナタの予想のはるか斜め上を行く。理解されない苦しみと、仲間がいる安心感。
孤独ってなんだろう。

人はこんなにも多様だ。


おこだでませんように


これ、読み聞かせると、いつも泣いちゃうんですけど。

いつも怒られる「ぼく」は、何で怒られるのかわからない。
みんなと合わせられるのがいい子なのか、その子にはその子なりの思いがあるんじゃないのか、それを考える大切さを知る。

つい子どもを怒ってしまう側にいる大人の胸にぶっ刺さる一冊です。

五体不満足


言わずとしれた乙武さんの最初の自伝。
今更と言わずに読んでみてびっくり。こんな古い本で書いてあることを今の社会はまだまだ全然実現出来ていない。

手足がない乙武さんだからこそ伝えられる、「人とちがうこと」について本質的なメッセージが感じ取れます。

鬼滅の刃


「多様性」「正義と悪・表と裏」を理解するって意味ではこんなに素晴らしい物語はないと思っている…
鬼殺隊の皆様、個々のクセの強さよ。そして鬼も鬼だけど、鬼なりの生きる理由とか背景知ったら「みんな本当は自分らしく生きてていいんだよ」みたいな気持ちになってくる。

どんなクセの強いキャラも背景を知ったら愛せてしまうところがあって、単なる印象で人を決めつけちゃうの良くないよね、と物語から学べることは多いと思っている。超人気作なのも納得。

ところで、読めば読むだけ鬼殺隊のみなさんって感覚過敏傾向あるよね、と思ってしまう。感覚過敏はその環境次第でそれを武器に出来るんだなぁ。現代ではこんな状況はないだろうけど。


スピリチュアル分野


天縄文理論


「この本は、理解できる人と理解できない人がまっぷたつに分かれます。
理解できない人には紙くずですが、理解できる人には一生宝物になるほどの、1万円以上の価値がある」


販売書店のそんな謳い文句を見て、何でか自分は「理解できる側」にいると感じた私は1万円を超えるこの本を買いました。そしてめちゃくちゃこの先の未来にワクワクしました。

ものすごく噛み砕いて書くと、今までの時代は弥生人の時代。
弥生人は生産性や共同体を好む生き方をしますが、これからの時代は縄文人の時代に変わっていきます。
縄文人は自分だけの魂の仕事を持ち、誰かと群れることを特に好みません。

今までは弥生の方が多かったし、弥生の人が生きやすい世界だったけど、これからは縄文の人が増えて今まで生きづらさを感じていた人は少しずつ生きやすくなっていきます。

今までの常識が大きく変わります。時代は今までと真逆の方向へ。
お金の価値はなくなります。貯めてもお金は腐るから使いましょう。

まぁそんなようなことが、めちゃくちゃ難解な文章で書いてます。
ここにざっくり書いた私の解釈も合ってるのかわからない。
何言ってんだこの本、と思うところも沢山あるんだけど、魂レベルでなんだか揺さぶられるというか、私は人生観変わりました。

たまに開いてはこれから来る未来に、自分が周りと違うと感じることに、どこか胸踊らせられるようになった。
私は、紙くずになる人ではなかったようです。

謎言語多発で、スピリチュアル性はとんでもなく強いです。
メッセージを受け止められる心を持っていないとマジで紙くずになる本。
スピ苦手な人には確実に合わない。

歌の歌詞


とり


おかあさんといっしょ当時の動画が見つからない…
やっぱNHKは版権が色々あるのだろうなぁ。当時の絵がすごく良かったのですが。

出来ればゆういちろう&あつこの声で聞いて欲しいなぁ…。

とはいえ良いのは歌詞です。

とべないとりは はしれるとり
だいちをかける いさましいダチョウ
とべないとりは うたえるとり
あさひにひびく コケコッコー

そらをとべなくても できることはたくさんあるよ

うたをうたって にっこりわらって いつだってそばにいるよ

小さな子がこの歌を歌っていると涙を誘います。

出来ることがあるなら、できないことなんかどうでもいいじゃないか。

発達障害とか、特別支援とかそんなこといちいち考えないで、君はコレが出来るんだね、わたしはコレが出来るよ。
ただ単純にそういう関係でいいんじゃないのか。
そんなことを最近よく考えます。

ray

子どもに診断ついて、自分にも診断ついた頃。

自分や子どもたちは周りと比べて劣っているのかもしれない、と思っていた頃、日々この曲を聴いて泣いていた。

「いつまでどこまでなんて 正常か異常かなんて
考える暇もないほど 歩くのは大変だ」

「◯✕△どれかなんて 皆と比べてどうかなんて
確かめる間もないほど 生きるのは最高だ」

誰が正しくて、誰がおかしいなんて生きるのに必死なら考える暇なんてない。

みんなと比べて違ったって、どんな人も、本当は生きるのは最高なんですよ。
ほんとそれしかない。
生きるのは最高なんです。

みんなおんなじ

みんな違ってみんないい、を逆に捉えて、むしろ「みんなおんなじ」いきものなんだという歌。
子ども向けの歌って深いの多い。

「みんなちがって みんなおんなじ
みているぼくも どこかおんなじ
みんなちがって みんなおんなじ
きみがわらえば ぼくはおんのじ」

ちがうことこそが、おんなじなんだよ。

だってみんな生きてるから。
めちゃくちゃ深い。


終わりに動画も数点


ということで多彩に紹介してみました。
ぱっと思いつくのがこの程度だっただけで、他にもあるかもしれない。

色んなジャンルの人の発信や本などを聴いたり読んだりする中で面白いのが「一般的な世界でうまく生きられなかった後に、今の仕事にたどり着いた」と言っている方が結構いる、っていうこと。

つまり会社でうまくやれなかった人の中に、別な分野でなら頑張れる人っていうのは結構いるってことなのだ。

だからこそ色んな側面から知識を入れて、視野を広くしておくのが大事だよねと思うのです。

「発達障害の特性があるならこういう仕事」みたいな視野じゃなくて、世界は広くて、色んなものがたくさんある。
その中からどれを選ぶ?ぐらいの生き方がいい。

TED 植松努さん


宇宙にロケット飛ばすなんてどうせ無理だよと言われて先生に殴られながら大人になった植松さん。

『どうせ無理』と言ったその大人たちは、誰一人としてロケットを飛ばしたことなんてなかった。やりもしないで無理と決め付ける奴は大抵それをやったことがない人。自分はやってやる、願うは叶う。そう信じて僕はロケット開発を続けました。

そして最終的に、植松さんは宇宙にロケットを飛ばしました。
無理なことなんてない、そう思わせられるような、心を揺さぶられるスピーチです。

スピーチがいいと感じた方にはこの本も刺さると思う。

コテンラジオ いいかねPalette創立背景

コテンラジオがある「いいかねPalette」を経営している現在の社長青柳さんをゲストにした放送回。

これは中編ですが、中編から聴いても大丈夫です。後編も聴いてね。
前編とは落差がすごいww気をつけろww

青柳さんの前の社長が、コテンラジオのMCをやっている樋口さんなんだけど、樋口さんと青柳さんがこの「いいかねPalette」を作ったのは”経済合理性”を抜きにやりたいことをやりぬく場所を作りたかったという思いから。

なんでそんなこと始めたか、というと、樋口さんは「会社で上手に働けなかった」からだそうです。
だからこそ、同じように社会で上手に働けない人が面白いことをやりたいようにやれる場を作りたかったんだって。

やりたいからやってる、面白いからやってる、金になるかわからんけどやってる。そんなことを全力でやれる場づくりをしたのは、やっぱり社会から弾かれた人。

『金にならなきゃ価値がない』

この価値観があるから、上手に働けない人が社会から弾かれるわけだけども、金にならないものに価値を見出す世界が来たら、世界の価値観はひっくり返ると思っている。

そしてスピ分野で紹介した天縄文理論によれば、将来お金の価値は無くなります。そしたら世界はどうなるか?私はちょっとワクワクしています。

コテンラジオのシリーズでは「ヘラルボニー」さんとのコラボ動画も同じような視点で見られて面白いです。

今まで経済合理性がないと言われていた障害のある人の芸術作品に価値をつける。ヘラルボニーの作家は『障害がある人』じゃない。
価値ある作品を作り出せる人は、ただ単純に「アーティスト」である。

コテンラジオ ヘラルボニーコラボ回

コテンラジオはポッドキャストやVoicyでも聞けるので、作業しながらでも!

このヘラルボニーコラボ編を聴いた後「障害の歴史」シリーズを聴いて、すっかりコテンラジオにハマっていったんだよなー。

障害は時代や環境によって変わっていくんです。

だから現代の「発達障害」というものに特化した知識は、時代が変わったとき風化する知識になるかもしれない。

だからこそ色んな分野から知識を付けていくほうがバランス良く時代の波に上手く乗れるような気がしているんですよね。
これは、あくまで私の直感的なもので、根拠も何も無いんですが。

さんざん色んなものを紹介しましたが、真の多様性の理解っていうものを目指すんだとしたら「世界中はすべて、違いを面白がってナンボ」であるってことです。

違いを面白がるためにはまず違いを知るところから。
「発達障害とそうじゃない人」の違いだけじゃなくて、もっともっと幅広いかたちでの「ちがい」を考えることが出来るものを今回は紹介させていただきました。

最後に、紹介した本の目次を載せておきます。

本も情報も知識も一期一会。
たったひとつのことばが、あなたの人生をガラッと変えることもある。
そんな情報をひとかけらでも誰かに届けられていたら嬉しいです。

あなたの「読みたい!」「見たい!」「興味わいた!」アンテナにビビッと来るものがありますように。


サポートいただけたらそれも創作に活かしていきますので、活動の応援としてぽちりとお気軽にサポート頂けたら嬉しいです。