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愛と犠牲

「きみに読む物語」を観た。

電車の中で涙を堪えながら観ていた。

すごく簡単に説明すると、
ひと夏の恋が熱く、愛し合っていた2人が、紆余曲折あって別れ、
あることがきっかけで再会。
そして結ばれる。

映画を観て、どこか似たような作品を思い出した。

Netflixで話題になった「First Love」だ。

これも似たような話。
学生時代に付き合っていた2人はある出来事がきっかけで別れ、
偶然見かけたことから探し求め、再会し、結ばれる。

この類の作品には、幸せな側面と、そうでない側面が存在する。
きみに読む物語について話すと、

幸せな側面では、愛の存在。
短い時間でも築いた愛の深さが、2人を再び引き付けるところ。
映画の中で描かれていたアリーとノアは、喧嘩が多く、合わないところも多かったけれど、2人の間には「愛」があった。
それが老後まで絶えることなく続き、生涯愛した人として物語の結末を迎えるところは、心を動かすものがあるだろう。


そうでない側面では、犠牲になる人の存在。
アリーは、ノアのことを諦めて、ロンという弁護士の男性と婚約をした。
それにも関わらず、新聞に載ったノアを見て、会いに行ってしまったのだ。
結局アリーはロンを裏切ったことになる。
アリーのこの無責任な行動は、人によっては嫌悪感の抱くかもしれない。


忘れられない人は居ますか、
という質問に対して、「はい」と答えられる人に、というか自分自身にも言いたい。

忘れられない人が居ても、今大切な人が居るなら、最後まで向き合うこと。
それでも忘れられないなら、無責任な行動をする前に、相手に伝えること。




愛には種類があることを知った。
明確には定義できない、パズルのピースのように凹凸が隙間なく埋まる愛と、
目を瞑れば埋まるけれどよく見たら隙間だらけの愛など、いろんな愛の形がある。
どの愛を選ぶかは自分次第。だけどそこには少なからず、犠牲が存在する。

映画の中で、しきりに「What do you want?」とノアがアリーに問いかけるシーンがある。
どんな選択をしても誰かが傷つくなら、「自分自身」がどうしたいかが重要なことを改めて思い知った。



愛について語るのはまだ早いけれど、
愛について詳しくなる作業は好き。

過去の初々しい感情から、失恋から、現在進行形の恋愛から、
愛について振り返ってみると、自分にとっての「愛」の正体が分かりそうだなと思った。



だけど、
まだ知らなくていいかもしれない。

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