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【メイレビュー】2/13(Mon)「元・日本最年少GMが〝ひとりシャレン!〟を始めた理由」竹鼻快(株式会社快商店)〜#ハフコミ 隔週報 vol.49

 みなさん、こんにちは! メイレビューを担当しているライターの五十嵐メイです。
 毎月1回、zoomを使用して開催されるハフコミウェビナー。今月の特別講師は、株式会社快商店の竹鼻快さんです。竹鼻さんは、福島ユナイテッドFCで長年GMを務めた後に、福島をはじめとする、さまざまなクラブのアドバイザーや地域おこしの活動を行なっています。

 今回のテーマは「元・日本最年少GMが〝ひとりシャレン!〟を始めた理由」​​です。どんなお話が聞けたのでしょうか? それではメイレビュー、スタートです!

■なぜサッカークラブが農業を営むのか?

 福島ユナイテッドFCでは、農業への取り組みを積極的に行っています。私が初めてそれを知ったのは、シャレン!アウォーズの時でした。実家が農業を営んでいたこともあり、非常に興味をそそられたのを覚えています。

 それにしてもサッカークラブがなぜ、農業を始めたのでしょうか? ヒントは「Jリーグのクラブはホームタウン制度を敷いているので、ホームタウンの規模がクラブの規模に直結します」という竹鼻さんの言葉です。

 サッカークラブの主な収入源は、スポンサー収入。ということは、ホームタウンにスポンサーになってくれるような大きな企業が多くある場合、それはクラブにとって大きなアドバンテージになります。

 ハフコミの外部アドバイザーを努めてくれている左伴繁雄さんが、カターレ富山の社長に就任した時も、同じようなことを言及していた記憶があります。

 次に大きな割合を占めるのが、チケット収入。これもホームタウンの人口に左右されてしまいます。竹鼻さんは湘南ベルマーレやガイナーレ鳥取での経験から、クラブの規模は、ホームタウンの規模に直結してしまう現実を痛感していたそうです。

 そんな中、地方クラブの収入源として突破口になるものはないのか? 竹鼻さんは考え続けました。そして得た結論は「地域の課題解決も兼ねるようなことであれば、地域にとってもクラブにとっても素晴らしいものになるのではないか」というもの。そこで生まれたのが「福島ユナイテッドFC農業部」でした。

■元「日本最年少GM」の正体とは?

 もともと「農業県」として知られていた福島は、原発事故による風評被害に悩まされていました。ならば、地元のサッカークラブが、地元の農産物をアピールすることで、風評払拭になるのではないか──。そう、竹鼻さんは考えました。

 最初は、りんごの木2本から始まった農業部でしたが、コロナ禍ではチケット収入を上回るほどの収益を上げたとのこと。すごいですね!

 福島ユナイテッドFC農業部は、収穫時だけのお手伝いではなく、地元の農家さんと一緒に作物を育てているそうです。これは選手教育にもなっているようで、収入面以外にもクラブにメリットが生まれているそうです。

 今はクラブを離れ、WEリーグやFリーグに所属するクラブのアドバイザーとして活躍されている竹鼻さん。常に地域の課題を解決するという観点から、さまざまなアイディアを提案しているそうです。

 ちなみに竹鼻さんはガイナーレ鳥取時代、「日本最年少GM」と呼ばれていました。その正体はクラブだけではなく、地域のお悩みも解決してくれるアイディアマンだったんですね!

■過疎化した地域でのサッカークラブが持つ可能性

 最近の竹鼻さんは、行政からも業務委託を受けていて、中心市街地の活性化と交流人口の増加にチャレンジしているそうです。

 この悩みは、どこの地域でもだいたい共通していて、福島ユナイテッドFCでも中心市街地の活性化を図るために、街の広場を利用したフェスのようなことを展開しているそうです。

 サッカークラブが先頭に立ち、地域の課題解決や活性化に積極的に取り組んでいけば、クラブは地域にとって欠かせない存在になっていくことができます。現に私は、故郷である茨城県でそれを実感しました。

 私の地元でも少子化で、小学校や中学校の閉校が相次いでいます。そんな中、同じ東茨城郡内にある城里町では、閉校した七会中学校の跡地に水戸ホーリーホックの練習場「アツマーレ」が完成。休日には、多くの人が集まるようになりました。

 その影響で、これまでJリーグを見たことがなかったであろう、祖父や祖母の口から「サッカー」とか「ホーリーホック」という単語が出るようになりました。サッカー好きとしては、非常に嬉しいですよね。

 こうしたクラブがもっと増えていけば、もっともっとサッカーの人気が出てくるのではないでしょうか。そしてカテゴリーを問わず、国内に多くのクラブが存在するサッカーならではの可能性を感じさせます。

 竹鼻さんの今後の活動にも注目したいと思います!

■次回のウェビナーは「グッズ制作」がテーマ!

 ハフコミは、ハーフウェイカテゴリーに携わる方や、サッカー界で働く方に限定されたコミュニティではありません。サッカー好きの方、これからスポーツビジネスに携わっていきたい方も大歓迎です!

 また、過去のウェビナーのアーカイブも残してありますので、入会前の内容を視聴することもできます。ご興味がある方はぜひ、ハフコミへの参加をご検討ください。これまでのハフコミウェビナーについては、こちらからご確認いただけます。

 次回のハフコミウェビナーは4月10日(月)20時に開催。テーマは「グッズ制作」となります。notetwitterであらためて告知させていただきます。ぜひ、ハフコミのアカウントをフォローして、告知を見逃さないようにしてくださいね。

 それでは来月の「メイレビュー」も、お楽しみに!

<この稿、了>


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