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2023年見た映画を出来るだけ思いだそう


はじめに

僕はマーベルは追っていないし、小さい頃にディズニーを見て育ったタイプの人間ではないのです。ただ、子どもの頃からなんとなく映画館の雰囲気が好きでした。一年のうちドラえもん、クレヨンしんちゃん、ポケモンくらいしか見てませんでしたが。
大学生になって多少趣味に使えるお金が増えたことで、映画館に行く回数が増えました。今年は特に多かった気がするので、できるだけ思い出して簡単に感想を書きたいなというわけです。
今公開している作品は(ツイッターとかじゃ無限に出てくるけど)出来るだけネタバレ無しで書くので、安心して読んでくださいね。逆に公開が終わっている作品はネタバレありで書くので(核心までは触れないけど)目次の章タイトルに(ネタバレあり)って書かれてるのは注意して読んでね。映画はネタバレされたら台無しの部分多いし。
書く順番は思い出した順に。
先に断っておくと全部面白かったので酷評しているのが見たいって方には向きません。そもそも「面白そうだし見に行くか」が動機ですしね。
「すずめの戸締まり」関連はおまけに付けておきます。
最後に見たい作品もいくつか書くのでもし見た人がいたら感想を教えてください。質問箱のURLはケツにつけておきます。
別に専門的な話とか考察めいたことは書けないので、備忘録として残したい感想とかを記してます。
年末実家で暇な人は読んでみてね

劇場で見た作品

怪物(ネタバレあり)


HPより

母親、先生、子どもの視点で描かれるオムニバス形式で、象徴的なシーンが多く見てからかなり時間が経ちましたが非常に覚えてるシーンが多い映画です。
オムニバス形式の映画って、描かれる人間のどれかに見ている人が共感できる(本作なら子ども、母親、先生)のが特徴だと思うんですけど、本作はどの人物にも共感してしまう構成がされていたと思います。母親視点のときは「なんでこんな言う事聞かないの?」「なんでこんな失礼な態度取るんだ?」、先生視点のときは「そんなせめてあげないで…」「何を考えているんだ?」、子ども視点のときは「こいつら全然助けにならねぇ~」みたいな感じで。
校長先生にとって、いつからか「死は救済」っていう考えが根付いて、それが子どもにもフィットしてしまった。それを受けて周りの人は…特に一度は自殺を図った先生なんかは…
性的マイノリティを描きながら、それ自体を中心にしないのも日本ならではな感触があります。
子どもは自分から環境を変えることは難しいし、なんとか逃げたつもりでも、あらゆる障害が襲ってくる。この映画を見て多くの人はモヤモヤすると思うんですけど、それは逃げられない、つらい、でも生きていてほしいと説明のできない矛盾が内に生じるからなのかもしれないですよね。

ONE PIECE FILM RED


HPより

初めてワンピースの映画を見に行ったきっかけの作品です。というかワンピース自体、10年間ジャンプを購読していたのにもかかわらず読み飛ばしていたので初めてワンピース自体にまともに触れたかもしれません。別に嫌いだったわけでもなくて、ただ買い始めた時すでに漫画もアニメも追いつける気がしなかったので読み飛ばした、ってだけなのですが。同じ理由でマーベルとかも触れてこなかったです。シリーズの長期化で接触機会が失われるのは、仕方ないとはいえ難しいですよね。
話を戻して、そんなワンピースに対して雑な知識(読んではないけど流石にある程度は分かります)で見に行ったわけですが、楽しい映画でした。というより僕みたいなにわかファンがたくさん来ることを前提に組まれている感じがしますよね。ドラゴンボールなんかもそうですが、長い作品は読んでいなくてもそこそこの知識が共有されていて(誰が味方で、なんとなくの関係性くらいは)、その最小公約数的な知識でオリジナルの敵を倒すという構成が多いと思います。それだけでも楽しいものですもんね。Adoを起用してシーンに絡めて登場させていたのもその影響かもと思いました。
興収もアンコール上映で200億円を超えたとのことで、やっぱりアニメの勢いってすごいですよねー。それだけ原作の強みもあると思いますが。
この人気原作の映画にすごく力が入ったのは鬼滅、呪術廻戦以降だと思うし、アニメ自体に力が入りだしたと感じるのは君の名は。以降だと思うので当然の流れといえば当然かも知れません(隙があれば新海監督の話をねじ込むのは容赦してください)

SAND LAND


HPより

鳥山明作品で僕自体は原作を読んだことがあったので新鮮なわけではなかったですが、これも楽しい映画でした。3DCGでこんなに”漫画感”を出したコミカルな表現ができるんだって感じます。同じく東映配給で鳥山作品のドラゴンボールシリーズも、去年公開の悟飯主人公のやつも似た3DCGで、鳥山作品との相性の良さも感じます。
個人的にはもっと宣伝で伸ばせた作品だと思いました。

岸辺露伴 ルーブルへ行く


HPより

岸辺露伴は動かないシリーズの実写化作品。というよりも去年まで毎年年末にNHKで放送されていた同シリーズの劇場版といったところでしょうか。
これも原作は読んでから見に行ったわけですが非常に良かったです。漫画・アニメの実写化って、多くの場合原作よりも好まれないことが多いですけど、本作は実写化作品の中でトップクラスに面白かったです。原作の魅力の再現だけでなく、実写映画でできないことはしない、実写映画だからできることに力を入れる潔さが要素のひとつなのかと思います。大体の場合、原作の再現を陳腐なCGで迫力が減るっていうのが好まれない要素だと思いますもんね。
上述の「(実写)映画だからできること」で感じたものをあげるとすれば「黒」、「無音」です。これらは漫画では単に「黒色」と「会話なしページ」になってしまうのが紙の限界ですが、特に漆黒をテーマにした本作ではその強みを活かせていたと思います。漫画だとコマとコマの間は描かれないので話はトントン拍子に進みますし、それ自体は漫画のテンポの良さに繋がりますが、映像の連続性が現実感を増させているのもよかったです。
漫画と映画のメディアの違いを活かした表現が素敵でした。

君たちはどう生きるか


HPより

これは絶対ネタバレしたくないのでこれまで以上に話の内容には触れませんが、個人的にはジブリの中でもかなり好きな作品です。
この作品を語った感想や考察ではよく本人の作家性や背景に触れたものが多いですが、あくまで僕が感じた良さは、象徴的なシーンのインパクトです。怪物の時にも同じことを書いたと思うんですけど、映画ってこの部分がかなり大事な気がしています。
ネタバレをしたくない理由としては、この作品自体公開まで宣伝すらあまりされていないほど徹底した情報管理がされていて、当日(私は基本的に見たい映画は当日一人で観に行きます)見に行ってエンディングに入ったときの、(え?終わっちゃった??)といった会場全体の空気がこれまでなかったくらい新鮮で楽しかったからです。「よくわからなかった」という感想もよく聞きますが、あの無言の瞬間に全員が自分の感想を持とうとした空気がたまらなく良かったです。
僕自身があまり考察を見ないのが、同じ感想に矯正されたくない部分が大きいです。どっかで見たんだろうなって感想を我が物顔で語られるより、的外れでも自分の感じた感想のほうが聞いてて楽しいですもんね。

ゴジラ -1.0


HPより

僕はシン・ゴジラと一作目しかゴジラ作品を見たことが無いんですけど、めちゃくちゃ面白かったです。シン・ゴジラもかなりおもしろくて最近見返してましたが、本作は同じくらい好きですね~
ゴジラをはじめとした特撮作品の楽しさの一つに、「知ってる街がぶち壊される」ところがあると思うんですけど、個人的に今年は東京にかなり行っていたのでこの感覚が非常に当てはまりました。銀座、めちゃくちゃだねえ~って。
時代設定も面白いですよね。シン・ゴジラとの比較しかできませんが、現代から戦後って違いも味を出していると思います。シン・ゴジラは「倒そうと思えば倒せるけど、その手段は使わせたくない」点で戦争のメタファーとしての機能をもたせたと感じましたが、今回はそのまま主人公たちの「戦争を終わらせる」ための作品で、物語自体の面白さもよかったです。
平成シリーズだったりVSシリーズを見ていないのでイメージがあまり掴めませんが、いわゆる退治モノとしてシン・ゴジラはファンタジー寄りの倒し方だったのに対して、本作は戦後焦土の日本で何とか工夫しているところも面白かったです。シン・ゴジラでも無人在来線爆弾とかかなり刺さっただけに、知恵で倒そうとする面白さって格別だと思います。
あと今まであまり意識したことがありませんでしたが、本作のゴジラの造形がかなりタイプです。ゴジラの特徴は多々あれど、背中の棘がかなり大好きな感じで、泳いでるシーンとかもう…って感じでした。
就活の後ゴジラシリーズ一気見したいですね。


HPより

このあたりから今も公開している作品なので年末年始ぜひ見に行ってほしいです。
本能寺の変周りって星の数ほど作品があると思いますが、その中でもこんなに見ていて新鮮だったのは初めてでした。
戦国時代の話って誰かを主人公とした物語になるのが常ですが、本作は武将たちを「人間化」したところが面白い点の一つだと思います。人間大義とか目標だけに引っ張られているわけではなくて、情事や誰かの陰謀の影響にどうあがいても逃げることはできませんもんね。
最後のセリフも、この映画らしい解釈でめちゃくちゃ面白かったです

翔んで埼玉


HPより

前作も面白かったんですけど、特に関西住みの私にとっては楽しい映画でした。というか「これわかるんかなw」的なものがかなり掘り下げられてて、サラダパンとかとびたとかHOPカードとか。エンタメに振り切ったバカ映画的な対立って面白いですよねー。

鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

HPより

僕自身は鬼太郎を全然知らないまま見に行ったんですけど、めちゃくちゃおもしろかったです。この作品自体宣伝で広まったわけでなくて口コミ中心で広がったと思うんですけど、それだけ面白い作品でした。
いわゆる日本の村社会と、人(妖怪)の協力とディスコミュニケーションと、迫力あるバトルのすべてが良かったです。今公開している中でトップクラスに見てほしい作品です。
ネタバレ無しだとここまでしか書けませんが、是非感想はなしたいです。

終わりに

今年劇場で見た映画は多分こんな感じだと思います。全部面白かったので全部見てほしいです。
まあ一番見たのはここに書いていないすずめの戸締まりで、去年の公開から30回くらい見てて、今年はサイン会とか舞台挨拶を追いかけたり聖地巡礼したり楽しい一年でした。

おかえり上映、舞台挨拶。劇中の舞台を劇中の日付で追いかけていく企画で、私は神戸→東京に参加した。
新海監督は体調不良で東京のみ対面で参加されましたが、オンラインはオンラインでそこでしか見れないものが一杯で非常に良かったです(オタクむき出し)
気象神社、天気の子の絵馬だったりの元ネタ的な。

ミーハーらしく沢山映画を見れたので、来年もアンテナを広く貼って色んな作品を見たいですね~~。

感想募集

↑で感想募集しているので皆さんなんか書いてください~~

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