【特集】学校現場に入ることで学問と現場のギャップを確かめたかった。──TEST ASSISTANT 2期生 杉山さんの体験談
こんにちは! 次世代教員養成プログラム「TEST」運営編集部の中尾です。
次世代教員養成プログラム「TEST」は、教員志望の学生のためのプログラムとして、2020年からスタートし、現在は3期生が活動を行っています。
そこで今回は、学生が「TEST」を通じて学んだことを聞いてみました!
次世代教員養成プログラム「TEST」とは?
次世代教員養成プログラム「TEST」について知りたい方は、こちらのブログをご覧ください。
今回は、実際に埼玉県戸田市の学校現場で活動した、TEST ASSISTANT 2期生の杉山明咲さんにお話を伺いました。
◆学問がどれだけ現場で通用するのかを知るために参加
2つあります。1つは、私は教員志望ではありません。しかし、教育社会学を専攻する立場から、学校現場を自分の目で見ることで、地に足のついた議論ができるようになりたいと考えました。
もう1つは、「先生方がもっと楽しく先生できるようにする」という、高校時代からの目標があります。この目標を大学に入学してからも追求したいと考えていました。
大学外で、様々な形で教育に向き合っている方々と交流でき、学校現場に入ることでリアルな現場の解像度がより明瞭になる「TEST」は、今までやや離れた視点から学校教育を見ていた私にとって最高の機会になると確信し、参加を決めました。
◆教育実習ではないからこそ見えるものがたくさんあった
教育実習ではないからこそ、見えるものがあると感じました。「TEST」は教育実習よりも長期間かつ客観的に学校に関わります。活動中に季節が変わり、子どもたちの成長も間近で見ることができます。他にも、教職員・外部との関係性や地域性といったこともじっくり見ることができました。
長期間の活動を通して、学校という場が、「集団の中で生きる」ことをとことん追求する場であることに気づくことができました。
授業を通して、締切や時間を守ることや、グループワークを通して「気持ちのいい協力の仕方」を学ぶことで、モラルや協調性を身に着ける場が連続的に用意されていると感じました。
私は大学で、教育心理学や教育哲学を踏まえた「理想」や教育社会学や教育行政学を通じたマクロな教育について学んできました。じゃあ、現場の教育ってどうなっているの? というところがとても気になっていました。
今回の活動を通して見てきた現場の教育観として一言で表現するなら、「社会に出たときに困らないように、やるべきことを確実に行う」ということでした。「個性の尊重」はもちろん、読み書き計算といった「普遍的基礎の徹底」、人間関係の構築といった「社会的経験の蓄積」を重点的に行っていました。
他にも、家庭の事情理解を通じて、目の前の子ども-学校-地域-社会を「土台」として塗り重ねていくことをやっているということを再認識しました。
逆に言えば、そういう場であるからこそ、学校という現場では社会で生きることを前提とした教育が生まれているのだと思います。
◆「土台」をよりよくするために働きたい
「先生が楽しく先生してもっと生きやすい社会」という目標の実現のために動きたいと思います。
先生は、学校という小さな社会を責任者として動かしながら、大きな社会の影響にも向き合い、子ども-学校-地域-社会という「土台」に塗り重ねて未来を作る存在だと考えます。しかし、「土台」を再検討・再構築していくことを先生だけが担うのは大変だと思います。
「TEST」の終盤では、客観的な視点と小さなお手伝いを積み重ねながら、業務改善の提案を通じて、土台ほぐしや整備を担うことができました。
小さな個別対応や作業を率先して引き受けるためにも、仕事を任せてもらえるように、まずは先生や児童との信頼関係を構築しなければならない。その信頼関係を構築することは、長期的に学校と関わる「TEST」だからこそできたことです。
将来的には、学校-地域-社会に対してより大きくアプローチできる仕事で先生方・学校とともに「土台」をより良くしていけるように挑んでいきたいと考えています。直接でなくとも社会が学校の土台になっていることを意識しながら働きたいと思います。
◆2022年度・2023年度のASSISTANT募集のご案内
「TEST」では、インターンシップについてのカジュアル面談を実施しています。本プログラムに興味がある方、まずは運営スタッフと話してみませんか?
参加をご希望の方は、以下のURLよりお申し込みください。
◆わたしたちから、さいごに。
次世代教員養成プログラム「TEST」では、わたしたちの活動を応援してくださるスポンサー・サポーターの皆さま方の支援と寄付を募っています。
また、活動の周知にご協力いただけるメディアの方からの取材もお待ちしております。応援をいただける個人の方々は、左下のハートマークから「いいね!」や、各種SNSでのリンク共有をいただけますと幸いです。
今後「TEST」で行われるさまざまな活動は、以下のマガジンから閲覧することができます。ぜひ、こちらもご覧ください。
皆さまとお会いできることを、楽しみにしております。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?