叶わなかった恋愛感情の行く先1

「私はそうじゃないから 付き合えないよ」
すごく好きだった人に意を決して告白、そして玉砕。「でも…」

「一緒にいようよ。好きだし」
彼女の好きというのは、友だちとしての“好き”。私の好きは“恋人になろう”の意。
大好きで大好きで告白した人に、友だちとして一緒にいようと言われて否定できるほど当時の私は強メンタルではありませんでした。

この告白相手はオクダさん(仮)。学校でもバイトでもない場所で出会った人で、しょっちゅう一緒に過ごしていました。

2つ年上の社会人。私よりもいろんなことを知っていて、自分の意思がある人。
そんなところが好きで、好きという感情の中には尊敬する気持ちも多く含まれていました。

そのオクダさんに、私は(分かっていたけど)フラれました。真正面から告白して真正面から断られたわけですが、加えて友だちとしては付き合いを続けようと言われたわけです。

正直、すごく混乱したし悩みました。『私は一体どういう気持ちで隣にいればいいんだろう???』
『好きでいてもいいのかな???』
『こんなに好きなのに友だちのままなの???』

その内、好きという感情についてよりも
自分が同性を好きであることや、それによって自分も他人も傷付けることになるのだということにかなり悩むようになりました。
今になるとこれは避けては通れないことだし、いつかは考える必要があったことだと思います。

結局玉砕後もオクダさんとは付き合いを続けていましたが、ある時私は「少し距離をおきたい」と彼女に告げました。
精神的に少し不安定なところもあったので、このままじゃいけないと私も何とか現状を変えたくて必死でした。
そして、“少しでもオクダさんに尊敬してもらえる部分を作りたい”と考えるようになっていました。

私が一緒にいて、彼女から幸せや辛さをたくさんもらってきたのに
私自身は彼女に何をあげられたのだろうと
いつからか考えるようになっていたからです。
尊敬する人から頼りになると思われたい、認められたい。それと、見返したい…!
恋愛の好きを拗らせた結果、私はその感情を昇華させてより社会的にアリな方向へシフトすることで自分を否定せずに生きる道を模索し始めたのでした。

(2へ続く)


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