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神から鬼人へのパラダイムシフト

モノという言葉が鬼を表していることは前にお話しましたね。

すなわち、モノノフという言葉もモノなのです。
刀を持って争う姿は人の姿を借りた鬼そのものと言えるでしょう。

天皇を中心としていた神聖政権も、武力による政権に変わり、禍々しかった鬼は三流妖怪と成り下がったのでした。

一方、地方では、都落ちしてきた呪術師が連れてきた妖怪たちの恩恵を受けていました。
呪術師たちが彼らの力を借りているため、妖怪たちは地方の農民たちにとってみれば五穀豊穣の神となったのです。

武士の時代から近代となって科学的なものが台頭し、妖怪たちはさらに影をひそめていきました。
山が切り開かれ、日本中が人工的な場所になってしまいました。

福島の和泉村では、河童との交流が長年ありましたが、川の水を変えてくれと言う河童の声が聞こえる様になったと言います。
しかし、その言葉を村人は無視したため、河童は山へ去ってしまったのでした。
その数年後に九頭竜川の公害問題が明らかとなったそうです。
環境の汚染も見えない世界には大きな影響を与えてしまいますが、これもその例に漏れずということです。

見えない存在だからと、ないがしろにせず、その声を受けて止めていれば、もっと早く対策が打てたでしょう。
だからといって、変な声がしたからでは、あまりに好奇です。
だからこそ、見えない世界について学ぶのはもちろんロジックでもアウトプットができる力が必要なのだと思います。
長い道のりではありますが、皆さまもご一緒しましょう。


これからも良い記事を書いていきます。