明石の裏工作
日露戦争の裏で革命を起こすべく奔走していた明石でしたが、政党の連合会議は多くの革命家たちが欠席しようと怒り出してしまいました。
さすがの明石も事態が一転して重大化していたのに驚きましたが、いきなりは反論を述べません。
相手に言いたいことを言わせ、最もだと思われることは仮にも賛成し、議論が出尽くしたところで手を打ったのです。
シリヤクスに頼んだことはなく、党の連合大会はシリアクス自身が発案し、明石はただ援助しているだけです。
しかし、ポーランドの志士たちが自分で考えて連合大会の必要がないと思うのであれば、出席する必要はないと考えていました。
明石は決して無理強いをしなかったのです。
革命家たちを冷却させた後は、この党大会のことについて説明をしました。
日本においてもポーランドの革命家たちにおいてもロシアのロマノフ王朝を倒したいというのは共通の目的です。
さらに日本もポーランドも独力ではロシアを倒せません。
日本が満州でうまくいけばロシア軍の大半は東に移動しますから、革命はやりやすくなりますし、ポーランドが革命を起こしてくれれば、ロシア政府は東に軍を差し向けられないので日本は勝ちやすくなります。
このメリットと明石の気迫に満ちた発言に心を動かされ、革命家の幹部であるヨードコーは責任を持って革命家たちを納得させると言ってくれたのです。
即反論するのではなく、相手を話させ言いたいことを全て言わせた後で対処していくのです。
まさに陰陽を使い分けていく必要がありますね。
自然哲学も現実に生かすことによって意味をなしていきます。
そのような学びに興味のある方は是非一緒に頑張りましょう。
これからも良い記事を書いていきます。