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心の動きと曼荼羅
金剛界曼荼羅は本堂の西に掲げてあるものです。
その名の通り、ダイヤモンドのように永遠に壊れることのない堅固な悟りを本体とするという意味があります。
胎蔵界曼荼羅が大日経を基本にしているのに対して、こちらは金剛頂経を基本にしています。
また胎蔵界曼荼羅では、描かれているものは仏の慈悲の心が人間世界に開いていく過程でしたが、こちらで描かれているのは、わたしたちの心の動きが仏に届く過程を示しています。
その心の動きのことを識と呼びます。
この曼荼羅は9つの部分に分かれているため九会曼荼羅と言われています。
この九会のうち、中央にある成身会が基本形です。
正方形の中の大きな円内には、さらに5個の白い円が描かれています。
これは月輪です。
釈迦は月をイメージして悟りを開きました。
この五相成身観がこの月輪をシンボルとしているわけですね。
曼荼羅というものも、こうして何が言いたいのかということを把握した上で見ていくと、また違った見え方がすると思います。
かねてから、伝えるために長い年月をかけて吟味されてきたのでしょう。
細かく見ていくとそれぞれに意味があって、とても面白いと思います。
見えない世界のことを1つずつやっていけば、長い道のりではありますが着実にできるようになりますし、興味のある方は是非一緒に頑張りましょう。
これからも良い記事を書いていきます。