羅漢さまと見えない世界
かつて、空海さまは凡夫は狂人であり、盲者であると述べられました。
自分が生きた短い間での知識だけが真実だと思っているからです。
その短い間に生きることや死ぬことがありますが、どこからきて、どこへ行くのか、そんなことすら、短い間では知ることができないのに、浅はかなことだと言いたかったのでしょう。
それと同時に、悟りというのはそういう生死を超えて永遠の彼岸を志向することを示しています。
生き霊であれ死霊であれ、成仏させてあげるのが使命というわけです。
ようするに理想像は羅漢さまです。
羅漢さん羅漢さんという童謡がありますが、あの羅漢さんです。
親しみやすそうな扱われ方をしていますが、彼は厳しい修行を重ねて見えない力を会得した人物です。
あまりの高い祈祷の力を持っていたために、姿を見るだけで、成仏往生させることができたといいます。
ほとんどの人が悟りを開けずにその生涯を閉じるでしょう。しかし、羅漢さんに会えたから如来さまの待つ世界に行けるのだと、当時の人々は安心していたのです。
そんな見えないことは信じないという人々は身近なところから考えてみると良いでしょう。人の生まれもそうですが、草木の種はどうしてすくすく育って花を咲かせるのでしょうか。
そこにはどんな力が関わっているのでしょうか。
太陽だったり水だったり、現象そのものは分かるかもしれませんが、なぜそうなるのかは誰にも分からないと思います。
見えないものを神秘とだけいって切り捨ててきた結果、何も分からないのです。
それは空なる領域の力と言えるでしょう。
科学は大切なものです。
しかし、それ一辺倒だとほとんど何も解けていないのではないでしょうか。
真実に近づく、良いものを引き寄せる、見えない世界のことを知ってみたいと思う方はぜひ一緒に学んでいきましょう。
これからも良い記事を書いていきます。