神の意志と東洋医学
この世に生きていく者として、神様の意志を知りそれを味方につけることは大切です。
しかし神の意志とは何なのでしょうか。
古代人はあらゆるものを陰と陽に分けました。
昼と夜だったり、男と女だったり、天と地だったりしますが、つまりある種のバランスが生まれているのです。
つまり神の意志においてバランスというのは重要なキーワードです。
古代の人々は死というものを考えました。なぜ死ぬのだろうかと。
彼らが出した結論は、バランスが保てているときが生、バランスを崩した時が死ということです。
この考え方が東洋医学の原則となりました。
西洋医学は治療を目的とし、病気を取り除くためのものですから、バランスを重視する東洋医学とは哲学が違います。
東洋医学の場合はバランスを保つことを第一にしますから、そもそもバランスを崩さない、つまり病気を防ぐというのが重要で、病気というのはすでにバランスが崩れていることを意味します。
そのため、治療するにしても、バランスを保ちながら治していきます。
自然の陰陽にも言えることですが、いきなり夜になったり、昼になったりするわけではありません。
だんだん明るくなって朝になりますし、だんだん暗くなって夜になるわけです。
それと同じで病気も突然なるわけではなく、時間をかけて悪くなっています。
たとえば、胃が病気になったとしても、肝臓が弱っていたり、腸が悪くなっていることも十分考えられます。そのため、悪くなっている肝臓や腸を無視して胃だけ治療して完璧にすれば、胃病は治ったとしても、バランスが崩れてしまいます。
胃の漢方薬を見ると他の臓器に関するものも入っているのはそのためです。
企業で例えるならば、営業成績が落ちたからといって、営業にのみリソースを投入して強くしたらどうなるでしょう。採用を強化しなければ人不足になりますし、経理部門がおそろかになれば不渡りなどのリスクも出ます。
全社的なバランスを欠けば企業も死にます。
つまり、バランスというのが神の意志なのです。
バランスが取れていれば、人の場合、健康で長生きです。つまり長く生きている人が神を味方につけているという背景から年上の人に敬意を払うという東洋の文化ができました。
究極にバランスが取れているという姿は仙人です。まさに長寿の象徴といえるでしょう。
このように古代の人の考え方を知ることで、占いだけでなく、健康だったり、文化だったり、様々なことを理解することができます。
見えない世界について知ることはとても懐が広いですから、ぜひご一緒しましょう。
これからも良い記事を書いていきます。