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お米で祭壇を作るには

いざなぎ流では、お祭りの前に取り分けの儀式を行い、呪詛を祓います。

取り分けの際には法の枕と呼ばれる祭壇を用意するわけです。
いざなぎ流においては米を大量に用意して祭壇を作ります。

祭壇なんていうと大それたものを想像してしまいます。

そんな見た目が豪華絢爛というわけではありません

実際は木の桶にお米を入れる程度です。
量としては7升とかの米を入れるのです。

最近はさらに簡略化が進んでいます。
科学技術の発展やイノベーションにより、使いやすいプラスチックの容器を使ったりします。
さらに簡略されたものとしては、米そのものがビニール袋に入っているため、それを開けて置くだけで、祭壇である法の枕が完成します。

中国や日本ではお米というものは単に食べ物としてだけではなく、穢れに対するお祓いの時に撒いたり占いに使ったりと、見えない世界でも重要な役割を持ちました。

今でこそ、お米はスーパー等で簡単に買うことができますが、山奥にある物部村は水田が無かったため、多くのお米を入手するのも大変だったことでしょう。
それを大量に使って祭壇にするわけですから、いかに重要な存在だったかということが分かりますね。

科学の過剰な尊重により見えない世界がないがしろにされた歴史もあったとはいえ、科学技術が生み出したイノベーションによりこのような儀式がやりやすくなったメリットというのも少なからずあります。
過去から学ぶのも大切ですが、時代が変わった現代だからこそやりやすくなったという側面もあるわけですから、現代に即して見えない世界を知っていくのは収穫が大きいです。
皆さまも技術を生かした見えない世界への扉に興味がおありでしたら、ぜひ一緒に学んでいきましょう。

これからも良い記事を書いていきます。