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天文観察と陰陽道

北極と南極を結ぶ線を子午線といいますが、なんでそんな呼び方をするんでしょうか。

ボーッと生きてんじゃねぇよって言われちゃいそうですね。
十二支の子年のねずみと午年のうまから来ています。

子は方位では真北を指して、午年は真南を指すことから由来しています。
旧暦で言うと子月は冬の寒さが厳しい11月頃午月は夏の暑さが厳しい5月頃を指します。

そこで自然哲学の陰陽論が入ってきます。
最も寒い日というのは、これから暖かくなる合図ですから、寒さである陰の要素が圧倒的に強いですが、若干の暖かさの要素も持っています。
最も暑い日というのは、これから寒くなる合図ですから、暑さである陽の要素が圧倒的に強いですが、若干の寒さの要素も持っています。

季節だけでなく、同じロジックで1日の中で考えれば、最も暗いけれど、これから明るくなっていくという時刻である0時を子の刻としました。
反対に、最も明るいけれど、これから暗くなっていく時刻である12時を午の刻としました。

子午線を古代の思想で考えていくだけでも、南北、季節、時刻の分類ができるわけです。
中国では自然科学とも言えるようなハイレベルな思想が日本に入ってきたわけですが、当時の日本は自然科学の土壌が発展途上でした。
さらに、自然思想の他に仏教や道教も入ってきてしまったため、占術や呪術が中心となって発展し、陰陽道となったのです。

見えない力というのは実際にはかなり科学的ですから、科学的な背景をもって説明することで別に怪しくないということが分かると思います。
そのような背景まで理解することで好奇の目にさらされずに力を発揮できます。
そういう学び方に興味のある方は一緒に頑張りましょう。


これからも良い記事を書いていきます。