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いざなぎ流と病人祈祷

元々いざなぎ流は病人への祈祷がベースになっていました。

もちろん症状にも軽症から、中等症、重症といった具合でやり方が異なります。
軽症だった場合、軽いまじないを行うことで、症状を治します。

ただし、軽くない場合はそれなりの祈祷を行わなければなりません。
押し加持の祈りを行います。

これはワラの輪に御幣を立てるところから始まります。

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患者の中に巣食う悪いものを御幣に集めます。

そこに供え物としての米を大量に用意し、それを祭壇として使います。
そこに式王子である五体王子の御幣を立てるのです。

そこからいくつか作法を行うのですが、押し加持の祈りは3日間かけて行う長丁場です。
諸準備のあとに押し加持の祈りに入っていきますが、最初は枕加持です。
これは先ほどの御幣に山の神だったり祓幣を立てたりします。

その後は10種類ある祭文を読み上げていくのです。

これは神様が祟りを行うと考えることに由来します。

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神様が何らかの理由で怒ったときに、下級の魑魅魍魎に取り憑かれてしまい、操られた神様が人を呪ってしまうと考えたのです。

祭文は神様が正気に戻るために行います。
そして取り付いた魑魅魍魎に脅しをかけたり、語りかけて帰ってもらうよう対処します。

これらでも対処できなければ、仏様や他の神々の力添えをお願いし、それでも魑魅魍魎が戻ってきそうならば、その魑魅魍魎一つ一つに戻ってこないようにお願いします。

そこまでやってもダメなら、強行にいくということで、式王子が出てくるのです。

駆け足ではありましたが、病気一つ直すのにも様々な儀式を行なっています。様々な流派がありますから、さらにそれだけのやり方があります。自分に合ったものを見つける意味でも、幅広く、深く学んでいくことが現実に生かすためには必要です。
深く学んでいくということも考えている方は、ぜひ一緒に頑張りましょう。


これからも良い記事を書いていきます。