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空海の現実に生かした見えない力

空海は密教を伝えたり、社会事業だったりと多くの活躍をしました。

とはいえ、空海の一番有名な活動は何と言っても高野山の金剛峯寺でしょう。

もちろん、山岳修行の場としても優れている高野山ですが、もう一つの側面が水銀の産出地でした。

元々水銀というのは大変貴重なものでした。
古代中国では水銀を使って、金や銀を精錬しましたし、不老長寿の神仙丹にも水銀を使います。
ミイラを作るのにも水銀は必要です。

このような鉱物資源の技術を持つ山の民を指導していたのは山岳宗教家でした。
山岳修行である修験道の開祖の役小角も山の民たちとコミュニティを形成し鉱物の採掘をしていました。

空海は若い頃、山岳修行をしていました。
そこで密教の基礎となる山岳修行を行ったほか、鉱山技術も習得したわけです。
たしかに、私費留学なのですからお金が多く必要でした。

鉱山の採掘者が空海の留学費用を出し、唐の最新の技術を持ち帰ったのでしょう。
急に決まった遣唐使も、そのような後ろ盾がいたために役人を動かしたのです。

山岳修行や密教で有名になったものの、鉱山技術など現実的な側面を決して疎かにしなかったのが空海の凄さです。

見えない世界について学んでいますが、わたしも現実的なものに適用させるというのは大切なテーマだと思います。
役立てられないのなら他の勉強でもした方がいいですからね。
見えない力の感性を磨き、背景にある自然哲学の論理を学び、現実に生かしていって欲しいと思います。


これからも良い記事を書いていきます。