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正義、財産、愛

チベット密教ではカーマスートラの影響で、タブー視されることの多かった性愛についても触れられていました。ただし、触れられているだけであって、そこに特化した様なものではないです。

100年程度の今生において、正義、財産、性愛について費やされるとあります。性愛の話ばかりが強調されてしまいますが、偏った教えではないのです。

少年時代には学問を身につける様に努力と書いています。

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青年・中年期には、財産と性愛に費やすことが述べられています。

財産については土地や富、友人など、人生が豊かになる様にするかということについて説かれています。
得たら得たで得たものの保護と、長持ちさせる意味も含みます。

性愛はあくまでも精神によって導かれます。五感で適切に楽しむということです。

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老年期は死が迫りますから、生と死というものを踏まえ正義について実践すべきだと説いているのです。

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ただし、正義については無視されることが多いのも事実です。
正義というのは来世のための行為ですから、今の人生において目に見える効果が無いからです。

優先順位の原則としては正義>財産>性愛とされていますが、例外も起こります。
例えば王は財産にかかっているわけですから、財産を重んじるべきですし、娼婦であれば性愛に費やすことになるでしょう。

カーマスートラが性愛にスポットライトを当てたということは画期的なことでした。
性愛だけは自然の本能から起こるものによって実行されるため、正義や財産の様に書物などの勉強で得るものが少なかったからです。

見えないことを知るために色々な叡智がありますが、カーマスートラの様に一部だけがピックアップして全体を見通せていないケースも多いです。
見えない力は色々な要素を組み合わせていく必要がありますから、幅広く学んだ方が良いです。
ロジック部分も含めて、見えない世界のジェネラリストというものに興味のある方はぜひ一緒に学んでいきましょう。


これからも良い記事を書いていきます。