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河童学

河童については様々な伝承がありますが、歴史学や民俗学といった学問を基盤に伝えられています。

黄河から来たという話や加藤清正の退治という二つの話がありました。

古代から日本には渡来人が多く来ておりましたが、その中でも海の民に対するメタファーとしての河童の存在があったのです。
戦国時代で治水もありましたから、川の民とのやりとりも盛んに行われました。

特に河童の住処である淵というのは異郷への入り口として信じられてきた歴史があります。

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そんな異郷から河童は秘薬の作り方を伝授したり、鮮魚を渡すなど人と接してきました。

日本人の異郷感というのはそういうところにあるのかもしれませんね。

柳田國男は妖怪に対する人の態度として三段階あると述べています。

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まずは、妖怪を恐れて敬遠するという付き合い方です。
つまり出会いそのものを避けるということですね。

そして、少し進むと否定しようとする半信半疑の存在として妖怪と向き合います。

最終的には退治です。

河童には恐れる部分もありましたが、親しみやすそうなキャラクターとしても描かれたのは、河川に対する科学による制圧があるのでしょう。

妖怪を始め、見えない存在というのは半信半疑の人が多いのは日頃から感じています。
しかしながら、見えない世界は確実に存在しています。
そういうものに対してふわっと発信するのではなくロジックをきちんと分かった上で発信することで相手の理解は大きく変わるものです。
河童であれば様々な人文科学で真面目に取り上げられていますし、他の見えない世界についても、疑うならその背景に広がる論理を知っていくことが大切です。


これからも良い記事を書いていきます。