認知バイアスを外す
人が1日に決断する回数をご存知でしょうか?
今日の食事はどうしようかな。
相手にどんな態度で接しようかな。
どのイベントに参加しようかな。
誰の本を読もうかな。
・・・・・・。
こういった判断や決断をする回数は、就寝するまでだいたい何回くらいだと思いますか?
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ケンブリッジ大学のバーバラ教授の研究によると、なんと、1日の決断回数は3万5000回以上という結果になったそうです。
精神医学科のバーバラ・サハキアン教授
(英国医科学協会理学博士)
現実味が湧かないのは当然です。決断は有意識ではなく、ほぼ無意識のうちに行われているからです。
脳は常に大量の情報を処理しています。
そのため、決断疲れを起こさないよう、ひとつの判断基準を決めたら、大抵の場合はその基準に従って思考します。
決断をするための判断基準として、人はそれぞれの経験や学習に基づいて、独自の基準を持っています。
資本主義社会の現代に生きる多くの人は、判断基準をざっくりお金、学歴、外見に設定している人が多いです。
他にも、リスクの程度、自分の幸せや喜びなどの感情、国籍や性別を判断基準にしたり、母親や恋人の意見をそのまま採用する人もいるでしょう。
判断基準は無数にあります。
そして、大事なことは、人は見たいものしか見ないということです。
専門的な言葉で認知バイアスと言われるものです。
先に述べたように1日に決断する回数は3万5000回もあるので、脳は情報処理の負担を減らすためにバイアスをかけます。
同じ思考の人と固まっていたり、学びをやめると、特定のバイアスから抜け出すことは難しくなります。つまり、いつまでも同じ基準で判断し続けるのです。
多様性を失い同じ判断基準に偏っていては、凡庸な発想しかできません。
そして逆に、メンバーの多様性がある環境ではイノベーション(金銭的価値の高いアイデア)が起きやすくなることが研究でわかっています。
リー・フレミング(2004)
バイアスを外し、価値ある発想ができるようになるためには、多様性がある環境に身を置くことが有効です。
これまでの自分の価値観や世界観が大きく揺らぐような経験は、心や思考に革新的な変化を起こし、世界がより広く楽しく見えてくるでしょう。
このnoteでは、見える世界だけではなく、見えない世界の価値基準も取り入れながら、多様性のある学びの環境を目指して取り組んでいます。
特別では意見交換が活発です。リアルの世界ではなかなか知り得ないような価値基準も、新たに発見できるかもしれませんよ。
これからも良い記事を書いていきます。