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日本版考える葦

フランスの哲学者のパスカルは人は考える葦と表現しました。
もっともこれは弱い人間が考えて連携を取り色々なことができたということではあります。

似たようなものとして、古事記や日本書紀でも人は草として表現されています。
それが祝詞などにも出てくる青人草です。
天孫降臨で空からやってきたもの、庶民は生えてきたものだというのです。
日本書紀では軽いものが上にいって天となり、重いものは下にいって地になり、地から生えてきたのが国常立命であるわけですから。

西洋の宗教を考えても土性と金性が万物の父母で、土が肉となり、金が骨となりアダムとイブを作り出したとありますから、見えない世界ではつながりがあるのかもしれませんね。

そういう背景も考えてみると、吉田神道から派生した吉川神道や垂加神道のお祭りである土金斎というのはとても興味深いです。

潰れたかけた家系をも再興するという強力な力を持った祭りというのもあながち嘘ではないのかもしれませんね。

これもとても長いお祭りで、お盆に土を盛ります。そしてそこに刻んだ金箔をまぶします。
土金斎に使う長い祝詞があるのですが、それを読み上げた後、その土を一杯すくって地面に落とします。
そうしたら、再び読み上げて、土を一杯落としてというのを延々と繰り返します。
普通にやっても数日繰り返し続けるのです。
それが終わったら、家の五方向(東西南北・中央)に穴を掘って神様の勧請に使った刀五本を埋めていきます。また、刀と一緒に鉄の玉も5つ用意しておき、それも一緒に埋めます。

家の土と、金箔、刀、玉の金性の融合により、その土地の上にある家は繁栄するというわけです。

江戸城では天源術によって、金の玉が埋められていますし、やはり金属の玉を地面に埋めるというのはそういう点から考えても効果があるのでしょうね。

世界中で似たようなコンセプトのことが行われているというのはとても面白いですね。
見えない世界というのは存在しているからこそ、若干の手段の差こそあれ、共通した部分が多いのです。
皆さまも幅広い視点から見えない世界を捉えていくことで人生にプラスになることが沢山ありますよ。


これからも良い記事を書いていきます。