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2つの次元を把握していた古代人

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皆さまはどうして仏像が南に向いているか、また、東洋の城でも王が南を向くように設計されているかご存知ですか。

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北面の武士という言葉もありますが、玉座位相なのです。高い位を持った者は北方に座り南を見て家臣は南に座り、北にいる主に対面するというわけです。

しかし、北に座る主が対面しているのは、南にいる家臣だけではないのです。

これは、古代中国で天体の動きを神の意志と考えていたことも重要です。

星が最も高い位置にあがることを南中すると言いますが、東洋は北半球にあるため、天体の動きのメインは南です。

殷の時代は神権政治ですから、皇帝は天意を大切にします。

つまり、皇帝は南を見るということは部下である家臣と、天意を受けるために南の神と対面しているのです。つまり、二つの次元を同時に見るのが皇帝の役割でした。

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王の役割は天地人をつなぐことでした。その役割を果たすために北に座り南を見るという考え方ができましたが、それは古代人の知恵なのです。


仏像が北に置かれるなどの小さなことかもしれませんが、先人たちが見えない力を追い求めて考え出した知恵は沢山あります。興味のある方は一緒に学びましょう。


これからも良い記事を書いていきます。