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カラッカラサウナへのリベンジと、朝サウナ-セントラルホテル編ー

僕はかなり疲れていた。一気に来た仕事と暑さで、早速夏バテ気味になっている。

その日は、夏になって久しぶりにスーツを着て出社した。夏にスーツを着るだけで、肉体的精神的ダメージがある。軽めのサウナスーツ、超超軽めの悟空の道着を着ているようなものだ。

「あーもうサウナ行くしかない」と思った。というか家を出る前からその準備はしていた。

さてどこに行くか。北欧は、サウナーがたくさんいるので、少し気合を入れて行かなければならない。そんな気合を入れる気力もなく、もっとラフに入れるところを探した。


サウナイキタイで知らべながら、神田のセントラルホテルへ行くことにした。早速楽天トラベルで予約、洗面所、トイレ、風呂共同の部屋で、税込み3,500円。

昨年、セントラルホテルに泊まったことはあったが、なかなか渋いホテルで、「あえてここに泊まる理由はないかな?」と思うようなホテルだった。当時はサウナにも興味がなかったので、大浴場で身体を洗って、湯舟に少しだけ浸かり、部屋で寝るだけだった。



初めてサウナに行った今年3月。すぐに一人でサウナにいったのが、セントラルホテル近くにあるニューセントラルホテルだった。ホテルのクオリティとしては、ニューの方が圧倒的に良い。

当時は、サウナ初心者。カラカラサウナをうまく楽しめなかった苦い思い出がある。セントラルホテルもカラカラサウナとのことで、「ニューセントラルホテルのリベンジを、セントラルホテルでやってみよう」という意味もあり、セントラルホテルに向かった。


セントラルホテルへは、徒歩15分程。夜でも少しぬるい風を浴びながら、今晩のスケジュールを考える。空腹の為、「何も食べなかったら、到底カラカラサウナに立ち向かうことが出来ない」と思い、吉野家で牛丼を食べてからいくことにした。

サウナ前は食事をしない方が良いのだが、今回は空腹の方がダメージがデカいと感じたのだ。

そんなことを考えながら歩いていると、信号待ちでとなりのサラリーマンのおっちゃんがストロングゼロを飲んでいた。「この暑さで仕事帰りに飲むストロングゼロ美味そうだなー」と思ったが、サウナ前なので我慢した。

仕事を終え、ビルだらけの東京をストロングゼロを飲みながら帰るサラリーマン。なんだかとてもカッコよく見えたのは歳を取った証拠だろう。


食事を終え、セントラルホテルに到着。部屋に入るなり、速攻で窓を全開にして換気。洗面所もない部屋だから、空気清浄機などあるわけない。

上下長袖で少し生地が厚めの館内着に着替え、タオルとルームキーを持ち、B1の大浴場へ向かう。

大浴場の入り口で、スリッパを脱ぐと、先客は3人くらいのようだった。スリッパ1つ、靴が2個。ロッカーは、宿泊者用と、サウナ利用客のロッカーがあり、そこで宿泊客だけではないことを理解する。

適当に選んだロッカーナンバーは042。縁起はよくない。ロッカーを開け、2秒で全裸になり、ロッカー横の、テレビがある休憩スペースの様子を少し覗く。そこには、バスタオルを腰に巻いて、休憩をしているじいちゃんがいた。

「そうか、浴室内に整いスポットがないから、ここで休むのか。」休憩スペースで休憩するのは初めてなので、少しワクワクしてきた。


洗面所横に置いてある、キンキンに消えた麦茶をコップ2杯分飲み大浴場の扉を開ける。入って目の前に水風呂、すぐ左にサウナがある。

サウナは、スタッフの方が1人でマットを交換している最中だった。大浴場には予想通り先客が2人。冷え冷えシャンプーとボディーソープで身体を洗い、お風呂に浸かる。お湯の温度は41度。

一日中暑く、歩いてきたので、身体はすでに温まっている中での、41度はなかなかキツイ。2分位で出たかったが、身体をより温める為に、5分間湯船に浸かった。その間に、客は僕1人になっていた。


身体をしっかりと拭き、おしりに敷くマットを持ち、サウナへ。サウナ内は、3段で、上から2、3、3、と8人が座れる広さ。テレビは無く、96度を指す温度計と、12分計が壁にあるだけだ。

入った瞬間「こりゃカラッカラだな」と分かる程、乾燥していた。リベンジの為に気合を入れる。3段目に座り、あぐらをかこうとしたが、スペースが狭く、普通に座ることにした。

マット交換後直後に、サウナを独り占め。圧倒的な優越感と高揚感に包まれていく。そのおかげか、2分程で、汗が出始めてきた。「予想より早いな!」とテンションが上がる。

しかし、そこはカラッカラサウナ。最近はテレビ付きのサウナを楽しんでいたので、横の水風呂の音と、たまにパチっ鳴るとサウナストーンの音しかないサウナは、まるで精神と時の部屋に入ってるように感じた。

「キツい、5分で出るか」と思いながら、顔にタオルを巻き、ゆっくり呼吸をすることに集中する。我慢我慢を繰り返し、8分で出る時には、98度付近まで上がっていた。

頭からかけ水を行い、水風呂へ。水温はノーマルな17度。このくらいの温度が最もリラックスして、水風呂を楽しめる。

まず、一気に身体を冷やすために、開放的な体勢で水風呂を感じる。その後、閉鎖的な体勢で、羽衣を感じるように水風呂を楽しむ。気持ち良すぎて3分も入ってしまった。


身体をしっかり拭き、バスタオルを腰に巻き、休憩スペースへ。すると、先程いたじいちゃんがまだいた。というか口を開けて爆睡していた。

じいちゃんの横にある小テーブルには、オロナミンCの空き瓶、50円玉、サウナ利用のロッカーキーが置いてあった。「おーオロナミンCを飲んで休憩するなんて、最高じゃないか!」「それにしてもこのじいちゃん気持ちよさそうだなー」と思い、ゆっくり休憩。

テレビは、坂上忍の番組で、出川哲朗、みちょぱ、カズレーザーが、世界の超常現象のVTRを見ながら、驚きのリアクションをしていた。

「クソつまんねぇ番組だな、誰がこの番組見るんだろう」と休憩のペースを乱されるも、あまみ出まくり、手足ピリピリを感じる。

「1セット目から、この反応はすごいな」「今日はカラッカラサウナを楽しめる!リベンジ成功だ!」と、予想以上の成果で、この時点で満足感に浸る。

12分程休憩して、2セット目へ。じいちゃんは、気持ち良くまだ寝ていた。


2セット目のサウナは、2段目であぐらをかいて座る。頭にタオルを被せているのだが、カラッカラサウナだと息を吸うのが難しい。タオルの向きを変え、顔の前後にタオルが垂れるようにする。そうすると息がしやすくなるので、ゆっくり呼吸をすることに集中した。

修行僧か、片岡鶴太郎の気分で、あぐらをかき呼吸に集中する。気付くと既に6分過ぎていた。「片岡鶴太郎スタイルすごいな」と思いつつ、10分入ろうと決める。

カラッカラなので、タオルが被っていない耳が熱くて痛い。タオルの向きを変え、耳を守りながら、ゆっくり汗が噴き出ていくのを感じる。

2セット目も独り占めなので、残り2分は立ちサウナを試してみることにした。最上段で立ってサウナを楽しむサウナーを何回か見ていたので、あれを一度やってみたかったのだ。

2段目に立つと、天井と頭の距離はわずか5㎝。手は頭の後ろで組み、脇を露わにして、全身で熱さを感じる。

やはり天井付近はさらに熱い。手の甲が熱くてヒリヒリ痛い。「これ火傷すんじゃねえか」と思う程だった。

立ちサウナで締め、水風呂へ。


ふとお風呂を見ると、先程のじいちゃんが気落ち良さそうに浸かっていた。じいちゃんに負けじと水風呂に気持ち良く入り3分。休憩スペースへ。

じいちゃんがいなくなった休憩スペースは独り占めだ。先程、じいちゃんが使用していた小テーブルにはテレビのリモコンが置いてある。

「チャンネル変更NGと書いてないし、一人だから良いだろう」ということで、テレビをNHKのスポーツに変え、音量を小さくする。さっきは、手足ピリピリ系だったが、今回は身体フワフワ系になった。

「一人なんだから、テレビ消してもいいよな」と、ふと気づき、テレビを消す。聞こえるのは、小さい扇風機の風の音と、1セット目からサウナ、洗い場、洗面所等、せっせと1人で対応するスタッフさんの働く音だけだ。

このスタッフの方が良い味を出しているのだ。

せわしなく働く姿からは「俺がセントラルホテル大浴場を守るんだ」という気概を勝手に感じた。本人はちっとも思ってないかもしれないが。


休憩スペースの環境が良くなったところで、若い声が聞こえた。3人組のグループが入ってきたのだ。休憩スペースを覗かれるのを感じながら、「あぁ独り占めもここで終わりか」と残念な気持ちになる。

「でも、俺のパーソナルサウナじゃないんだから、当然だわな」と、今までラッキーだったことに感謝しながら、休憩終了。


3セット目には、少し客が増えていた。

サウナには20代のお兄さんが1人3段目に座っていた。僕は3段目で少しはみ出ながらあぐらをかいて座る。タオルは前後に垂らすキョンシースタイルだ。

キョンシースタイルで、片岡鶴太郎スタイルをしていると、先程の3人グループがサウナイン。邪魔にならないように体勢を変える。「騒がしいのかな」と思ったが、3人とも静かにサウナに入っていた。

「勝手に決めつけてすみません」と心で謝罪。「これが最後だ!」と決めていたので、カラッカラサウナに12分粘った。温度計は100度行くか行かないくらいまで上がっていた。


水風呂に入り、休憩。最後に、ゴシゴシタオルで身体を洗ってから、お風呂で温まる。

その間、お客さんが少しづづ増えてきたのだが、

身体を洗わずに速攻でサウナに入る人、身体を拭かずにサウナに入る人、水風呂へのかけ水が甘い人。サウナマナーを守らない人がいたのが目に付いた。

「でも、サウナマナー知ってるのって、サウナーの人たちだけだもんな。一応貼り紙等はあったりするけど。」「こういうのが気になるようになったのは、サウナーの証拠かな」

とか思いつつ、部屋に戻り金麦で乾杯。

「想像以上に良かったなー、明日朝サウナしてみよっかな」と思いつつ就寝。


翌日、睡眠と3回ほど迷ったが、B1の大浴場へ向かう。初の朝サウナにチャレンジしてみた。もちろんサウナ独り占めだ。

サウナ7分、水風呂2分、休憩10分。休憩スペースではなく、洗面所のベンチで休んだ。そちらの方が扇風機の風が強い。

入り過ぎると疲れると思い、軽く1セットだけにしたが十分だった。いや、十二分だった。

身体はフワフワ気持ち良いが、シャキッと目は覚める。肉体的、精神的にも、気合が入る感じがする。朝サウナありだ。

残念ながら、小銭を持ってくるのを忘れたので、オロナミンCは飲めなかったが、キンキンに冷えた麦茶で水分補給し、その後出社。


カラッカラサウナを十分に楽しめ、初の朝サウナ。「こりゃまた来ちゃうな」と思ったセントラルホテルでした。

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