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収益性は加重平均で考えるべきか

こんにちは。ユニコンの照井です。

企業価値をみるときに収益性をみていきます。
その際に、3期分以上の収益性の推移をみていきます。

その3期分の収益性をみていくときに加重平均をして年間の収益性をみるというやり方があります。

例えば、直近の収益に50%をかけて、直前々期の収益には30%をかけ、
その前の期には20%をかけてそれぞれを足していき、3年間の加重平均の収益性を見るというやり方です。

これは、一見理にかなっていると思います。それは、直前期だけたまたま収益が上がっていてそれをもとに、企業価値をはかると大きくぶれてしまうからです。

ただ、一方で、飲食店や介護事業のように店舗や施設を出して成長していく事業には、一概にはあてはまりません。

例えば、介護の施設で1施設で2000万円くらいの利益が出る施設があったとして3年前は1施設運営していたので2000万円の利益だとします。
2年前2施設で4000万円 直前期が5施設で1億円だとします。

教科書通り加重平均すると、1億×50%+4000万円×30%+2000万円×20%=6600万円がこの企業の加重平均の収益性となります。

では、現在の収益性が6600万円なのかというと、そうではありません。直前期の1億円前後の収益になると考えるのが自然です。となると加重平均をとることで無駄に企業価値が下がってしまいます。

だからこそ、業種ごと、事業特性ごとに見極めてどのような収益性を使うか。それが買い手にも納得性があるかどうかを仲介者やFAが見極めることが必要です。

今ちょうど、企業価値算定なんかしていたので思ったことを記載しました。


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