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JIMTOF2022~第31回 日本国際工作機械見本市~

どうも、テルえもんです。

東京ビッグサイトを会場に開催されたJIMTFO(ジムトフ)に、11月11日(金)、12日(土)と行ってきました。

JIMTOFは、2年に1度開催されていて、前回はオンライン開催だったので、リアル開催は4年ぶり。工作機械および、その関連機器等の内外商取引の促進ならびに国際間の技術の交流をはかり、もって産業の発展と貿易の振興に寄与することを目的として開催されています。

東、西、南ホール、全てのホールを使った大イベントです。

工作機械やCAMソフト、治工具、検査機器など様々な設備やソフトが展示してありました。気になったものを紹介します。

①中国製の微細加工できる工作機械-JINGDIAO-JDGR200T【北京精雕-兼松KGK】

生タマゴを削っている5軸加工のデモには驚かされました。

加工前に卵を計測して調整するのだそうです!

日本だと、工作機械とCAMは、別のメーカーが開発していますが、自社でNC装置から内蔵CAMなどのソフトウエア類、スピンドル、集塵機、タンクなど、開発製造しているとのことで、ハードで足りない部分をソフトで補う総合的なアプローチで性能向上しやすく、顧客から収集した膨大なトラブルデータを精度向上や不具合防止対策に役立てているようです。

日本では、兼松KGKさんが代理店になっていました。

②鋳造用砂型3Dプリンタ-AJS300A【KOCEL-兼松KGK】

砂型3Dプリンタは大きい設備のイメージがありましたが、非常にコンパクトなものを発見。造形サンプルも面白く、つい、立ち止まってしまいました。こちらも中国の会社「KOCEL」のもので、日本の代理店は兼松KGKさん。

一番小さい「AJS300A」(造形サイズ300×200×200)で、2,500万円くらいと言ってたと思います。

③高精細DLP 3Dプリンター「RAYSHAPE」

岩間工業所さんのブース展示してあった光造形の3Dプリンタ。
本当に高精度!微細な形状も再現されていて驚き!
シボも再現できていてビックリ!!

こちらも、なんと、、中国の会社で開発されたもののようです。

④クーラントスルースピンドル【NAKANISHI-岩間工業所】

同じく岩間工業所さんのブースで説明を受けて驚いたのが、ドリル先端からクーラント液を吐出して加工を行うスピンドルです。

小径の穴加工がノンステップでできることにビックリ!
従来と比較した動画では、従来製品で1つの穴をあけている間に15個もあけるというスピードに驚きでした。

他にも岩間工業所さんでは、ロボットと切削加工機の連動による自動化についての実演デモをしていました。

岩間工業所さんでは、切削加工機(モデリングマシン)の開発販売をされています。様々なラインナップが用意されています。

⑤金属積層造形機能(LMD/FDM)~CAM-TOOL AM【C&Gシステムズ】

金属3Dプリンタの展示も多くありましたが、積層していくためにはプログラムを作成するソフトウェアが必要です。

「CAM-TOOL AM」は、通常のCAMソフトウェアCAM-TOOL に、LMD方式 、FDM方式の積層造形パスを生成する新加工モードを搭載した同時5軸制御対応の複合CAMシステムです。 積層造形(付加加工)と従来の切削加工(除去加工)を組み合わせた新たな工程設計を1つのシステムで行うことができます。

LMD方式は、肉盛りすることができますので、金属部品や金型の修復にも活用することができます。肉盛りして切削することで品質、精度を出すことができます。

⑥納期・工程管理システム-エムネットくらうど【日本ツクリダス】

生産管理システムというと、数百万円~1千万円以上するものもあり、導入にはハードルが高いと思っている人も多いのではないでしょうか。導入はしたものの上手く活用できていない企業もいますよね。

エムネットくらうどは、クラウド型のWEBブラウザで利用できるシステムで、初期費用が30万円、月の利用料が5万円で使用できます。この金額には驚き、今回、実際にブースに行って話しを聞いてみました。

操作画面を見せてもらいましたが、簡単に作業登録ができ、検索もしっかりでき、オプションで工程カレンダー(ガントチャート)や作業一括登録機能などもあり、すごく良さそうでしたね。

手動での登録になり、追加で仕事が入ったときに自動で並び替えてくれたりする機能はないようですが、ホワイトボードやEXCELで行うよりは、数倍よいですよね。

現場ではバーコードを読むことで作業時間の登録ができるみたいですし、登録したデータはCSV形式で出力できるので、データ集計をして見える化することができます。

「エムネットくらうど」を開発している「日本ツクリダス株式会社」は、金属加工をしている町工場さんでして、普段、自分たちが仕事をしている中で利用できるシステムをつくられています。

最後に

4年ぶりのリアルでのJIMTOFは、素直に楽しかったです。久しぶりにお会いできた人もいましたし、有益な情報を得ることもできました。

トレンドとしては、
・DX(デジタルトランスフォーメーション)
・ロボット(搬送、加工、溶接、検査など)
・AM(Addtive Manufactruing:付加製造)金属3Dプリンタ
・センサー、AI(人工知能)、IoT
・脱炭素、カーボンニュートラル、SDGs

ロボットによる自動化から機械の稼働状況を遠隔地で確認できるシステムやタブレットによる機械の遠隔操作、壊れる前に異常検知する保全サービスなど、各工作機械メーカーで様々なシステムが、4年前とは、より高レベルで開発されていました。また、それに必要な機械要素や技術も日進月歩で発達してきていますね。

それにしても中国製の製品の良さに驚かされましたね。日本も負けていられないですよね。テルえもんも微力ながら頑張っていきます!

noteを最後まで読んで頂き有難うございます。 東北の岩手県北上市で3DCAD/CAM/CAE、3Dプリンタ、3Dスキャナ、リバースエンジニアリング等、ものづくりエンジニアの育成、企業のサポートをしています。地方創生・地域活性化に取り組んでいます。よろしくお願い致します。