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米津玄師の歌にはグラデーションの人々に届くものがある

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本日は2021/4/9
洋服を作りながら、洋服作りにつながる日々の気づきなどを書いています。

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米津玄師さんに出会えたのは、彼がまだハチというペンネームを使っていた時代だった。

ハチ。
ハチさんはニコニコ動画で当時流行っていた、個人で声や音や楽器を打ち込み、画面の中の女の子が歌っているように見せることができるボーカロイド、で、ニコニコ動画に投稿している人だった。

これは変な意味では無く、おそらく事実で、誰かを毀損する意思はないことを前提に。

5、6年前かな、もっと前かな。
当時のニコニコ動画という土壌。
ボーカロイドというシステム。
特にボーカロイドは、偏見を受けやすいものだったと思う。二次元の女の子が歌っている。人では無く、機械音で。
実際に耳にしたこともあるけれど、きもーい、などとも言われる世界だった。

ぼくはその世界にいた一人だった。リアルな世界にそれほどまで嫌悪感は無くとも、少し怖がっていた当時、動画を見ること、ボーカロイドを聞くことは、ぼくにとっては良い時間だった。

そしてそんな僕のような人が、この日本には少なからずたくさんいたと思う。

そんな僕らのハチさんが、米津玄師として紅白歌合戦にでていた。

紅白歌合戦である。
紅白歌合戦だよ?

ザ・表舞台である。

それという事実が、僕にとってはどうしても、素晴らしく重大なことになった。

かつてニコニコ動画という、ボーカロイドという決して表舞台ではなかったあの世界から、あんなにも素晴らしい舞台にたったこと。

それはかつてあそこにいた人間たちにとっては、素晴らしい勇気になったと思うし、米津さんは光だと思う。

米津さん自身も、どちらかというとそういった世界の人間で、そんな人があんな所まで行ってくれたことは、僕を含め、全ての人の応援になった気がした。

米津さんの歌はかつて、そういう人間の間ではやっていた。そういう人間が共感していた。

けれどいまや、日本の歌の中でYouTubeで一番再生回数がおおく、カラオケでも常に一位になっている。

弱い人だけが持ってる部分だけじゃ無く、強い人にも届く歌。
教室の隅で本を読んでいる人にだけ届く歌じゃ無く、いつもリーダーとして頑張ってる人にも届く歌。

米津玄師さんの歌が人を魅了するのはそういった、誰かと誰もがどこかで共有しているはずの部分、が歌われているからなんだと思う。

改めて本物だなぁ、と思った。

自分は服作りをしているけど、目指すところはそこなんだと思っている。
誰もにも届く部分を見つけたい。

by Atre’ju



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