短歌七首

ありふれた尸を焼きし葬儀屋の背広を清む濃いファブリーズ


無理筋ばかり通しては「悪いね」とだけで済ませる日々にあざみを


三月の次を捲らずそのままに夏を迎える君の棲む檻


串刺しにした蛮族を貪りて地にひり出した糞ら踊らむ


口ずさむ歌のすべてがどうしてか懐かしいのになってしまうの


歳時記を炉心にくべて灰と成せ珊瑚の死んだ海に撒くため


切り立った崖の真下に家を建てDas Man達に翳落すべし


延命に使わせていただきます