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名画のワインリスト Edward Hopper / 女性たちのためのテーブル × [シャルドネ]

名画のワインリスト、この回から2年目に突入しました。

二週目の一作目は、パートナーによるエドワード・ホッパーの記事です。
文中にも書かれていますが、ホッパーは非常に“歓迎されている” 画家。
たしかにN.Y.の美術館では、彼の扱いはどこか違ったような印象がありました。どの作品もわりとあたたかい色合いで、まったくミニマルな画面でもないのに、なぜか彼の作品にはいつも冷たさを感じます。
こういう冷たさはとても気持ちがいいです。

ありのままのニューヨークを描いたホッパーは、ニューヨーク州ナイアックで生まれ、生涯の大部分をアメリカで過ごしました。主にマンハッタン島の南西側グリニッジ・ヴィレッジで制作を続けます。

今回の作品が描かれたのは1930年で、世界大恐慌の引き金とされるウォール街の大暴落が起こった翌年。そして絵のタイトルに着目していただきたいのですが、「女性」の社会的地位が大きく向上したのも1920年代のことなのです。敏感に社会を捉えていたことがわかりますね。

後編は、いつも通りワインについて見ていきます。ここでも無視できない背後の社会情勢があります。そう、アメリカはこの時代、禁酒法の真っ只中。ではなぜ、リアルなニューヨークを描いてきたホッパーが、実際にはありえない情景を書いたのか・・。その辺りもお楽しみいただければと思います。


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