Sand Brown; 外側には何もない
自分とはなにか 創りたい世界とはなにか コアに何があるのか 結局なにを表現したいのか 生きるコンセプト、デザイン・コンセプト。
この問い、アーティストならば誰しも、いえ、より良く生きたいと思えば誰しもがぶち当たるのではないかと思います。様々な自己啓発・自己探求の本の中でも「自分の軸」を見つけるためのたくさんのワークが紹介されており、自分にあったアプローチ方法がわかれば、かなりスピーディに、そして楽しく探求できます。
自己探求でもデザインコンセプトでもなんでもそうですが、徹底的に考え掘り続けないと、コアにはたどり着かないですよね。そしてこの掘り続ける作業は、一人でしかできない側面と、誰かと対話をしないとできない側面がある。そしてもう一つ大切なのは、発見するタイミングというのは自分の中にないことが多い、ということ。
自分を、あるいは具現化したい抽象的感覚を、ひたすら掘り続けていくのに、なぜか答えはもうすでに目に見えるものの中に見つかるのです。
タイトルと逆説的ですが。
プロセスとしては、「もう無理、わからない。少し置いておこう、」というところまで考えると、忘れているつもりでも脳内にはその答えを求める状態でレーダーが作動している。その状態で街へ出ると、必要なフラッグにそのレーダーが光をあて、目がキャッチする。これが「ピコーン!」という瞬間です。
つまり、「何かアイデアが見つかるかもしれないから色々見てみよう」というのは、なにもキャッチできる状態ではないということ。「使えそう」はたくさんあっても、「ピコーン!」はありません。この時点では「外の世界にはなにもない」のです。
引っ掛けるアンテナの精度と高度を自分の内側で高めておいて初めて、外側に答えが見つかるのだと思うのです。
最近フラッグに引っかかったのは、砂漠のような色合いでブランディングされたセレクトショップとの出会いでした。
自分らしい、自分のブランドが体現していくべき「質感」はなんなのか、ひたすら考えていたときのことでした。
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