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#1738 教師に楽しくしてもらう授業

私は過去の記事で「教師の腕に任せる授業」「教師に楽しくしてもらう授業」「教師がエンターテイナーになる授業」を批判してきた。

しかし、今年度受け持つ子どもたちの実態を見て、学びのコントロール権を受け渡すことは非常にレベルが高いことを痛感した。

そもそも「教師の話」「友達の話」を聞くことができないのである。

「学びの素地」ができあがっていないのである。

そのため、このような低学年相手には、「教師に楽しくしてもらう授業」が必要なのではないかと思い始めた。

そこで参考にしたい書籍が、中村健一氏の『つまらない普通の授業に子どもを無理矢理乗せてしまう方法』である。

以下、この書籍からの学びを整理していく。

・授業開始1分前に教師が教室の前に立つ
・最初に授業の流れを説明する
・授業の冒頭はやることを固定する
・教師は早口でテンポを上げる
・子どもたちの動きを素早くして、テンポを上げる
 (動く→ダメだし→やり直し→クリア→ほめる)
・子どもたちを動かしながら、説明する(説明→声出し→説明)
 ※声出しの効果①テンポが出る ②声が大きくなる ③一体感が生まれる
・小さな活動を入れる
 ①起立させ、10回唱えたら座らせる
 ②できたら立たせる→ペアで同じなら座らせる
 ③起立させ、言えたら座らせる
・飽きのサインを見抜く
 ①目が散る ②背中が曲がる ③手が動く ④足が動く
・発問→個人で書く→列指名で発表 ※発問に選択肢を入れるとよい
・机間巡視で指名順を決める
 ①多くの子が書く普通の意見 ②発想が面白い意見 ③みんなが驚く意見
・書かせるときのポイント
 ①時間を決めて、黙って書かせる
 ②作業時間を延長しない
 ③全員に必ず書かせる
 ④ペアやグループで書かせてもOK
・黒板に流れを書き、空白を作らない
・教科書の内容程度でよいので、クイズにして全員参加させる
 ※出題順:易→難
・必ずフォローする、評価する

以上が、書籍からの学びである。

このような「子どもを無理矢理ノせてしまう授業」を展開する。

そして、これが「学びの素地」になっていく。

これが整備されてから、徐々に学びのコントロール権を委譲していくようにする。

なので、いきなり学びのコントローラーを任せる必要はないのだ。

まずは、教師が子どもたちをノせて「授業は楽しい」「学びは楽しい」という感覚を植え付けるのである。

高い理想を追い求めすぎず、目の前の子どもの実態を考慮するようにしていきたい。

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