見出し画像

#672 クラスの凝集性・同質性の危うさと必要性

学級担任であれば、学級経営をする際、クラスの凝集性・同質性を高めたいと思うだろう。

しかし、そこにはメリットとデメリットがある。

まずは、デメリットから述べていく。

クラスの凝集性・同質性が高まっていくと、多数者の意見がそのまま集団の意見となりやすく、それがやがて「規範」となっていく。

これは良い方にも悪い方にも働く。

良い方に働けば、良い規範が出来上がり、クラスは安定する。

しかし、逆もある。

悪い方に働けば、悪い規範がクラスを蔓延するようになる。

だれも「おかしい」と言って、それを止めることができなくなる。

「いじめ」「教師への集団無視」などが、その典型である。

クラスの凝集性・同質性を高めたいところだが、「悪い規範」が形成されないように注意する必要があるのだ。

次にメリットを述べていく。

クラスの凝集性・同質性が高まると、「多数者の意見が採用されやすくなる」のは先に述べた。

しかし、少数者の意見もまた、集団に影響を及ぼすのだ。

クラスの凝集性・同質性が高いと、「少数意見も大切にしよう」とする雰囲気が出来上がる。

そして、「規範」にまではつながらなくても、多くの人たちの内面に影響を及ぼすようになる。

少数意見には、凄まじい影響力があるのである。

しかし、クラスの凝集性・同質性が低いと、少数意見は無視される。

そのため、少数意見を大切にできるような学級経営が重要となるのだ。

以上、クラスの凝集性・同質性の危うさと必要性を述べた。

メリットもデメリットもあるので、今後さらに考えを深めていきたいと思う。

では。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?