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#1515 「先生の通知表」を書いてもらおう

私は毎学期の最終日に、子どもたちに「先生の通知表」を書いてもらっている。

自分が担当する教科(今年度は理科と外国語活動以外)の点数と、その理由を書いてもらっている。

なぜこんなものを書いてもらうのか?

その良さを以下に示す。

1 自分の授業を客観的に評価することができる

教師は、授業の構想・実践を毎回している。

しかし、そこにはどうしても「主観」が伴う。

独りよがりな授業をしてしもうことも多々ある。

そんなときに、学習者である子どもたちの意見を聞くことで、自分の授業を客観的に振り返ることができる。

点数が高ければその実践を積み重ねる。

逆に、点数が低ければ、次の学期に改善するようにする。

このようなリフレクションが重要なのである。

2 子ども個人の困り感を把握することができる

子どもは、普段何気なく学校に通い、授業に参加している。

しかし、それは教師から見た幻想にすぎない。

一人ひとりの子どもには「人格」があり、「物語」があり、「事情」がある。

一人ひとりの子どもによって、その教科の授業に対する「思い」や「悩み」「訴え」「要望」はそれぞれ異なるのだ。

過去に私は、以下のような悩み(訴え)を記入してもらうことがあった。

・国語の時間に、私が質問したときに無視された
・音楽の歌唱のときは、歌声を録音するのは嫌な人がいるのでやめてほしい
・体育の時間に、「お手本をやって」と言われたのに他の人がしていた

このような「本音」を書いてもらったのだ。

しかも全て、「一人の子ども」が書いた記述である。

その子どもとは、2学期の後半に関係性が崩れていたのだ。

私はなぜ関係性が崩れたのかわからなかったが、その子どもが「先生の通知表」に本音を書いてくれたおかげで、理由を把握することができた。

「本音を書いてくれたこと」が幸いである。

中には、本音を書いてくれない子どももいるだろう。

しかし、「先生の通知表」という機会を与えることで、個人が抱える上記のような「思い」「悩み」「訴え」「要望」を知ることができるのだ。

そのため、「先生の通知表」の中身には「点数」と「理由」の欄を用意する必要がある。

「点数」の欄だけだと、子どものもつ「思い」「悩み」「訴え」「要望」を知ることができないのである。


私はこれからも「先生の通知表」を子どもたちに書いてもらう。

そして、自分の授業を客観的に評価する材料にしたり、子どもの抱える「思い」「悩み」「訴え」「要望」を把握するようにしていきたい。

では。

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