#240 省察的実践家
教師は「省察的実践家」である。
自分のもつ授業技術を絶対視するような教師になってはいけない。
ハウツーばかりを追い求めてはいけない。
ハウツー(いわゆる授業技術)を鵜呑みにし、自分の実践に生かすことを「技術的リフレクション」という。
初任の教師にこの傾向が多い。
しかし、教師は目の前の子どもの実態に応じて、臨機応変に指導をしていかなければならない。
そして自分の実践を省察し、子どもの様子レベルで「どうすればよかったのか」「次はどうすればいいのか」を考える必要がある。
また授業中も、指導案に縛られることなく、即興的に対応していく必要がある。
これを「実践的リフレクション」という。
先輩教師に言われるがままに実践をするのは、「技術的リフレクション」にとどまっている段階なのだ。
教師は「実践的リフレクション」の段階に進まなければならない。
そして、社会から要請される教育理念やイデオロギーを批判的に省察する姿勢も重要である。
これを「批判的リフレクション」という。
これはさらに上の段階になる。
「学習指導要領に書いてあるから」「学校の教育目標に書いてあるから」と単純に考えるのではなく、それら自体を批判的に眺めてみる。
そして自分のもつ信念や価値観と照らし合わせ、アップデートしていく。
このように、教師はリフレクションの階段を登っていかなければならない。
省察的実践家である教師だけが、「主体的・対話的で深い学ぶ」を可能にし、子どもを育てることができるのである。
では。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?