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「Queensではまず名前を覚えてもらわないと厳しい」Sworn Enemy(Vo.Sal LoCoco)Deep Cutz Fanzine 和訳インタビュー前編

2024年4月に約16年ぶり(!)となる来日を果たす、NYHCのベテランバンド”Sworn Enemy”。コロナ禍の間にUK発のZineとしてリリースされたDeep Cutz FanzineのVol.3にて掲載されている、Vo. Sal LoCocoのインタビューを和訳してもらいました。和訳担当は先日にSick Of It All来日の際もお世話になった元nimベースのHayato、Zineの画像提供は今回の特集元でもあるNY/Queensの伝説的なライブハウスCastle heightsで当時プレイしたこともあるshe luv itのCE$。お二人に大感謝です。貴重なバンド結成前夜からの内容となるので、オールドな曲もプレイされるであろう今回の来日ツアー前に是非読んでみてください!

Deep Cutz Fanzine #3
Castle heights issue
Japan Tour 2024

#SWORNENEMYNYC JAPAN TOUR 2024
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linkmix.co/22229164

▼Furious World Fest 2024のチケット
https://eplus.jp/sf/detail/4055170001-P0030001


和訳:Hayato(PMA ENGLISH LAB)
資料提供・協力:CE$(Music Director / DJ / she luv it)
編集・校正:Erolin

■(あの頃の)Castle Heightsシーンの最重要バンドともいえる、Sworn EnemyのVo. Sal LoCocoがインスタグラムで電話インタビューに対応してくれた。日付けは2022年5月11日。

Deep Cutz Fanzine #3

ーDeep Cutz Fanzine
まずはじめに、NYのQueensの出身ですか?

ーSal LoCoco
生まれも育ちもそうさ。24歳のときまであそこで育った。

ーDeep Cutz Fanzine
メタル/ハードコアに出会ったのはいつ頃でしたか?また、初めて行ったライブを教えてください。

ーSal LoCoco
まず12~13歳の頃にJudas Priest, Iron Maidenを知って、そこからExodus, Testament, Slayer, Metallicaなどのメタルバンドを好んで聴いていたな。初めてのショウは確か1986年のマンハッタン、AnthraxがメインでArmoured SaintとCro-Magsがサポートしていた日さ。その日のCro-Magsがマジ最高で、すぐにハードコアのファンになったんだ。そこから色んなレコードを買い漁っていった。

ーDeep Cutz Fanzine
確かTom Murphy(
Everybody Gets Hurt, Five Minute Major, Red Eyed Devil)も同じショウに行ってたはずですね……

ーSal LoCoco
おぉ、確かにそうだった、そして本当にアレは人生を変えられた瞬間だったさ。Cro-Magsを観る前と後ではガラリと価値観が変わったみたいなもんだ。

和訳元のDeep Cutz Fanzine

ーDeep Cutz Fanzine
その当時、Queensのローカルバンドで影響を受けたバンドはいますか?

ーSal LoCoco
Leewayには間違いなく影響されたな。初めて大好きになったクロスオーバーなバンドの一つさ。それから仲の良い奴らでEmanonってバンドがいて、新しいことをやっている素晴らしいバンドだった。Goatamentiseの初ライブは確かBond Street Cafeで、そのEmanonと一緒だったはず。彼らのギターとボーカルとは特に仲が良くて、Downfall(※Sal LoCocoの前身バンド)とよく一緒に連んで、いつもライブの後にバカをしていたよ。

ーDeep Cutz Fanzine
あなたは以前の取材で80年代後半~90年代初頭、週末にジャムしていたバンドが後にDownfallになったと言っていましたね。

ーSal LoCoco
あの頃は、公園に行ってビールを飲みながらチルするか、スタジオに入って曲を作ったり酒を飲むくらいしかすることがなかったからね。何人もの友人と一緒に、草を吸って酒を飲みながらスタジオに入って音楽をやってバカをやっていたよ。そのとき俺は何故か皆んながカバーしていたOverkillやNuclear Assaultの曲の歌詞を覚えていて、そこでマイクを渡されてから今に至るんだ。

ーDeep Cutz Fanzine
その頃にレコーディングやライブはしなかったんですか?

ーSal LoCoco
確か仲間内でBBQをやったときの一回と、Bond Street Cafeでも一回演ったはず。でもそのくらいだったね。

ーDeep Cutz Fanzine
その後にDownfallがMindsetに変わり、1997年の3月9日にCastel Heightsで初ライブをしますね。その日のメンツや自分の気持ちは覚えていますか?

ーSal LoCoco
マジで何も憶えてないし、特記することのないライブだったんだ。名無しの俺たちがその日のブッキングに入れてもらえたのも、たまたま知り合いがいたからさ。

The Premeire Rock & Metal bar
of Queens NY from 1992 till 2002

ーDeep Cutz Fanzine
間も無くしてMindsetは1997年にデモ音源を出し、Castle Heightsにレギュラーで出るようになり、Everybody Gets Hurt,
Billy Club Sandwich, Irate, Eye & Eye等と共演していきますね。このCastle Heights界隈の”Five Fingers of Death”という呼び名はどう始まったか覚えていますか?

ーSal LoCoco
あぁ、デモを出してからは俺たちも認知されだして、多くの前で演れるようになってきた。Five Fingers of Deathは多分その頃にIrateかBilly Club Sandwichの奴らが言いだしたんじゃないかな。上記5バンドはCastle Heightsで月2回くらい演っててね、その後NY以外の土地にもお互いのバンドと行くようになったんだ。

ーDeep Cutz Fanzine
その後98年に"State of Mind"の7inchをRick Ta Life(
25 Ta Life)を通してBack Ta Basicsからリリースしますね。同時期にリリースされたNew Found Hopeからのコンピレーションなど、当時のことを教えてください。

ーSal LoCoco
NY北南部でJean Christopheと一緒にいたことは覚えているんだけど、それ以外はあんまり覚えていないんだ。彼はNew Found Hopeコンピレーションの曲ほぼ全てのレコーディングに携わった人間。Rickのことはみんな知っていて、彼はバンドも色んな場所でプレイしていたし、ディストロをいつも持ち運んでいたんだ。それから彼と話す機会があって、俺らも認知され始めてた頃で、何か出すんだったら取り扱ってやるよって言ってくれて。その後に7inchをリリースして、急に色んなところから声が掛かるようになったと思ったら、ヨーロッパや日本とか世界中にRickが送ってくれていたんだ。

V.A - The First Amendment
New Found Hope Records

ーDeep Cutz Fanzine
やっぱり7inchがでた後の反応はデカかったですか?

ーSal LoCoco
あぁ、間違いなくね。

ーDeep Cutz Fanzine
Rick周辺のことを聞きたいのですが、周りは“コイツはきな臭くて怪しいヤツだけど名前を売ってくれるから仕方ないか..."みたいな空気感だったのでしょうか?

ーSal LoCoco
ちょうどその頃にE Town Concreteと仲良くなって、彼らからもRickの黒い噂は聞いていた。でも、もし俺たちに何も言わずに勝手にプレスして金を横領していたとしても、、、俺たちは余り金に執着しないバンドだったし、自分たちの曲が広がるんだったら嬉しかった。もし100万枚刷って金をパクっていたとしても、100万人が聴いてくれたってことならどうでも良かったよ。

ーDeep Cutz Fanzine
Mindsetが後に"Negative Outlook"の音源をリリースして、Hatebreedと共演した際にJamey JastaにStillborn recordsからのリリースの相談をしましたね。レコーディングのことや音作りや歌詞、アートワークについて何か覚えていることはありますか?

ーSal LoCoco
初めはNegative OutlookのジャケットにMindsetとクレジットしていたんだ。その後、VA(バージニア)出身のMindsetってバンドから俺ん家に電話があってさ。どうやって番号を調べたんだろうね(笑)そこで"お前たちがバンド名を変えないんなら、お前たちを訴える"ってね。
この時点でJameyとリリースの話は終わっていて、曲も出来上がって、アートワークも完成していたのに、この一本の電話でまたやり直しさ。デザイナーにバンド名を消してもらって、そこからSworn Enemyになったんだ。

初期からのファンにはお馴染みのジャケだが
バンドロゴがMindsetとなっている

ーDeep Cutz Fanzine
因みになんですが、数年前に活動していたDC出身のユースクルーバンドの
Mindsetは聴きましたか?

ーSal LoCoco
いや、存在は知っていたけど音は聴いたことはないんだ。その頃にはさっき話したVAのMindsetも解散していたから、俺たちみたいにしょうもないイザコザには巻き込まれなかったっぽいね。

ーDeep Cutz Fanzine
改名するのは、活動において邪魔になりましたか?

ーSal LoCoco
初めはフライヤーに"元Mindset"って記載されていたけど、"Negative Outlook"がリリースされた瞬間にもう誰もMindsetの事なんて気にしてなかったよ。既にSworn EnemyとしてStillbornから全国に発売されたからね。JameyもHatebreedのライブでディストロしてくれていたし。このCDのリリースツアーで5か所をHatebreedと回ったよ。初日はHatebreed、Living Sacrificeと数バンドで、この日だけで300~400枚くらい売れたよ。すげぇよな。それからも常に在庫切れになって、いつもJameyの家まで車で行ってCDを持って帰って、それの繰り返しだったよ。

インタビュー後編はコチラから!


■Sworn Enemy Japan Tour 2024

4/12 Tokyo
4/13 Nagoya
4/14 Osaka
4/15 Osaka
4/16 Tokyo

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#SWORNENEMYNYC JAPAN TOUR 2024


■Sworn Enemy
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